激安ファストファッション「PRIMARK」はなぜネット販売を敬遠するのか?

突然のコロナ危機でPRIMARKのネット戦略も変わるのか?

 しかし、今回のコロナ危機による封鎖が示したように、これからのネット販売における影響力はますます増大して来る。実際、ZARAの親会社であるINDITEXは今後10億ユーロ(1200億円)を投入して2022年にはINDITEXの売上の25%をネット販売で占める計画をもっている。  INDITEXよりも先にネット販売を導入したライバルのMANGOは昨年のネット販売の占める割合は同社の売上の26.7%を占めるまでになって5億6400万ユーロ(672億円_を達成した。その為にこの3年間に1億5000万円(180億円)を投資している。〈参照:「El Espanol」〉  ということから、PRIMARKは必然的にネット販売を導入せねばならなくなるはずである。そうしないと、熾烈な競争下にあるファストファッション業界で顧客の増加が見込めなくなる時期を迎える危険性も発生して来る。 <文/白石和幸>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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