コロナで需要消滅!「令和の民泊女王」はこの危機のなかどうしている?

コロナ終息が不透明でも民泊事業を撤退する考えはない!

 こうして大神氏の貸し会議室はデスクや椅子、ホワイトボードといった家具類を撤退企業が廃棄予定だった放出品で揃えており、初期投資の経費削減に成功。少しでも出血を減らすべく、すでに20室を貸し会議室へ用途変更した。だが、コロナの終息が不透明な中にあっても、民泊事業を撤退する考えはないと大神氏は断言する。
撤退企業から譲り受けたオフィス家具を活用することで費用を大幅に圧縮することに成功。

撤退企業から譲り受けたオフィス家具を活用することで費用を大幅に圧縮することに成功。「普段からお付き合いのある業者さんには今回、助けていただきました」

「民泊事業に対して将来性を感じていますし、短期的な目線では見ていないので撤退を考えたことは一度もありません。事業なので上がったり下がったりは当然のことです。例えば、2年前の法改正で民泊業者が一掃された時期がありました。撤退する者がいる一方で、市場が整備されて、残った合法民泊はそれまで以上に収益性が上がりました。今回の新型コロナウイルスの影響による淘汰はありますが、生き残ればまた同じことが起こるでしょうし、世の中にとって便利なものは残り続けると思っています」  未曽有の危機に瀕しながらも民泊オーナーたちはその可能性を信じて必死に生き残り策を講じている。 ●大神氏流 [有事の投資術] ・外国人旅行者を失った一等地の民泊物件は貸し会議室に転じる ・馴染みの業者経由で廃棄予定の什器を入手し、初期投資を圧縮 ・インバウンド回復まで所有物件はキープし市況の改善を待つ 【大神麗子氏】民泊投資家 民泊ビジネスの第一人者として、メディアや講演で活躍中。純金融資産は2億4000万円。著書『買わない不動産投資 ドル箱宿泊所』『民泊2.0』が好評発売中 <取材・文/栗林 篤 藤村はるな>
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