「値段はもちろん大切ですが、今後、自分が年を重ねれば体が動かなくなることもあり得るので、管理システムの選択肢が広い物件を積極的に狙いたいです。
不動産の収益源である管理修繕業務のローコスト化は労力とのトレードオフ。株の配当のように何もせずもらえるものとは異なります。多忙な会社員や高齢オーナーは最小労力でローコストにいい管理ができる物件を持ち続けることが大切です。たとえば、札幌の人であれば、東京の区分を買うより、東京の投資家が借上管理で回らず手放す札幌の区分を狙う。購入後は管理をはずして、地元の懇意の業者か、近所なら自主管理にすれば手取り家賃も増える。福岡や大阪、名古屋でも然り。
地元の地の利を生かして、遠隔オーナーと管理コストパフォーマンスで差をつけるのがおすすめです」
長期的な管理運営を考慮した物件に絞ることは有力な戦略となる。
・売主や業者が投げ売る物件を逃さず現金で一括で買い増しを進める
・最下限の家賃帯の好立地物件なら需要が途切れることはない
・負担感が少なく管理ができる自身の生活圏にある物件に注力
【芦沢 晃氏】兼業大家
会社員生活のかたわら、中古区分の現金買いに特化した投資スタイルで資産を築く。近著に『少額現金ではじめる! 「中古1Rマンション」堅実投資術』がある
<取材・文/栗林 篤 藤村はるな>