宇都宮・小池・山本……。都知事選3候補と直接会って受けた印象。都民は知事として恥じる必要ない人を選択しよう

沖縄出身の玉城デニー氏を「日本語わかるんですか」とヤジったのは小池氏!?

玉城デニー氏

玉城デニー氏

 2013年11月26日、沖縄県知事の玉城デニーさんが沖縄県選出の国会議員だった時のこと。「特定秘密保護法」が強行採決される直前の「衆議院国家安全保障に関する特別委員会」で質疑に立った。  すると「日本語読めるんですか、日本語わかるんですか」という差別的なヤジが浴びせられた。玉城さんは沖縄出身で、ウチナンチューの日本人とアメリカ人の両親を持つ、複雑な経歴の「ハーフ」だ。ヤジはそのことをからかったものだ。国会でそうした差別的な中傷を浴びたのは、後にも先にもその時だけだったという。そのヤジは「小池百合子さんからだった」と玉城さんは語っている。  こういう言葉を、沖縄出身の人に向けて言うべきではないというのは当たり前のことだ。そういう人物が、日本の首都の知事として立候補しているのだ。  ぼくは、知事として恥じる必要のない人を選択すべきだと思う。今、全世界で「ブラック・ライヴズ・マター」が合言葉になって、黒人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える運動が広がっている。小池さんには、それと同じ意味合いの差別意識を感じるのだ。  さて。日本はこの時代に、どういう選択をするのだろうか。 【「第三の道」はあるか 第3回】 <文/田中優 写真/横田一>
1957年東京都生まれ。地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境、経済、平和などの、さまざまなNGO活動に関わる。現在「未来バンク事業組合」「天然住宅バンク」理事長、「日本国際ボランティアセンター」 「足温ネット」理事、「ap bank」監事、「一般社団 天然住宅」共同代表を務める。現在、立教大学大学院、和光大学大学院、横浜市立大学の 非常勤講師。 著書(共著含む)に『放射能下の日本で暮らすには? 食の安全対策から、がれき処理問題まで』(筑摩書房)『地宝論 地球を救う地域の知恵』(子どもの未来社)など多数
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