蓮舫議員「時代はクラウド」発言を騒ぎ立てる人が覆い隠したい「重大な問題」。信号無視話法分析で明らかに

高市早苗総務相

高市早苗総務相(筆者のYou Tubeチャンネルより)

政権支持者が揶揄して狂喜乱舞した蓮舫議員の発言

 2020年6月11日、「蓮舫クラウド」という言葉がTwitterでトレンド入りし、ネットを中心に注目を集めた。発端となったのは、同日の国会での発言。この日、立憲民主党・蓮舫議員は参議院予算委員会にて持続化給付金等のオンライン申請で発生したシステム障害を問題視して、その詳細を高市早苗総務大臣に質問していた。その質疑の中で蓮舫議員は「サーバは増やすんじゃなくて、時代はもうクラウドなんですよ」と発言し、「クラウドであってもサーバを必要とするのに蓮舫はクラウドの仕組みを理解していない。IT音痴だ。」という批判が巻き起こった。だが、質疑全体を見れば、こうした批判は発言の一部を切り取った的外れなものである。  そこで本記事では、問題のクラウド発言に至るまでの約4分間の質疑を一字一句漏らさずにノーカットで信号機で直感的に視覚化していく。具体的には、信号機のように3色(はOK、は注意、はダメ)で直感的に視覚化する。(※なお、色表示は配信先では表示されないため、発言段落の後に( )で表記している。色で確認する場合は本体サイトでご確認ください) 20200611rule  質問に対する高市総務大臣の回答を集計した結果、下記の円グラフのようになった。 20200611 kekka<色別集計・結果> ●高市総務相:赤信号51% 黄信号30% 青信号5% 灰色15% *小数点以下を四捨五入しているため、合計は必ずしも100%にはならない  赤信号黄信号が約8割を占めており、青信号は5% 、 つまり、質問にはほとんど答えていない。いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。  また、実際の映像は筆者のYoutubeチャンネル「赤黄青で国会ウォッチ」で視聴できる。

システム障害の原因と再発防止策も把握していなかった高市総務相

 まず、蓮舫議員はマイナンバーカードの普及目標に対して今回の利用人数が極端に少ないにもかかわらずシステム障害が発生したこと、これまでの投資予算の大きさを指摘しつつ、そもそもシステム障害の原因や再発防止策を高市総務相が把握しているのかを確認していく。その質疑は以下の通り。 20200611 qa1 蓮舫議員:「(マイナンバーカードは)この夏に4000万カード普及を目指すとしてるのに200万の申請だけでアクセス集中でサーバーにシステム障害が起きる。3300億(円)使っているんですよ。それなのに先程来の高市大臣、切実に答えて頂いてるんですけれども、どこにトラブルがあってどのベンダーが構築したシステムがどこに兌換性がなくて、マイナポータルとそして住基ネット、あるいはLGWANでもいいですよ。国のシステムと。どこに障害があって、ここをこういうふうに改善して、2度と再発防止・・、再発しませんという説明はちゃんと(地方公共団体情報システム)機構から受けていますか?」 高市総務相:「あのー説明、機構からというより、えー、複数の職員から、えー、説明を聞きました。(青信号そこで今後のですね、あの、マイナポイント事業やそれから健康保険証、えー、などとしての活用。この使用場面がこう増えてまいりますので、えー、今回の2次補正で9・・、約9.3億円を、えー、ここに、えー、あのー、計上させて頂きましたまあ、これによってですね、あのー、要は電子証明書関係手続きのピーク時の、えー、電文件数ですとか、まあ、今後のカードの交付枚数の増など、あの、想定しながら、まあ、電子証明書関係のシステム処理能力を、えー、大幅に増強するということとしております。(黄信号)」  地方公共団体情報システム機構から説明を受けたのかという蓮舫議員の質問に対して、「機構ではなく(総務省の)職員から聞いた」と回答した1段落目は青信号と判定した。  続く2段落目は、補足的に「2次補正予算における対応内容」を説明しているが、これは周知の事実であるため、黄信号とした。  要は、高市総務相はシステム障害の原因や再発防止策について、地方公共団体情報システム機構から説明は受けてないという事実は確認できた。
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原因も再発防止策も聞かずに9億円超を渡すのは適切なのか?
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