Twitter の新デザインについて、私が使いにくいと感じた点を挙げた。私以外にも、Twitter の新デザインに疑問を持った人は多い。デザインではなく、機能面での問題を挙げる人もいる。同じサービスでも、使い方は人それぞれなので、各々の理由があるだろう。
こように不満のある新デザインに対して、旧デザインを選択したいと思った人たちは、
Google Chrome の拡張機能を利用している。特に人気で、よく名前を見るのは、『
GoodTwitter』だ。
GoodTwitter は、Twitter のデザインを、旧デザインに変更してくれる拡張機能だ。ユーザー数は、記事執筆時点で20万人以上。この機能拡張は、オープンソースで提供されており、コードを直接確認することができる(参照:
GitHub)。
何をやっているのか、
執筆時点での最新版のコードを見て確かめよう。Twitter のサーバーとやり取りする際に、サーバーに送る情報を書き換えている。最も重要なのは、User-Agent の書き換えだ。「Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64; Trident/7.0; AS; rv:11.0) Waterfox/56.2」という文字列で上書きしている。
「Windows NT 6.1」は、Windows 7 を指し、「Trident/7.0」は、Internet Explorer 11 を指す。この名前を名乗ることで、「私は、古いOSの古いWebブラウザです。最新のデザインに対応していないので、古いデザインでWebページを送ってください」と、Twitter のサーバーに宣言して騙しているわけだ。
この機能拡張を用いることで、旧デザインを好む人は、1年のあいだ旧デザインを利用できていた。
しかし、Twitter にとって、2種類のデザインを運用するメリットはない。Windows 7 は2020年1月14日にサポートが終了した(参照:
マイクロソフトサポート)。そのため、Twitter は、旧デザインの利用を停止する決断をしたのだろう。
Twitter のデザインは、6月1日をもって新デザインに統一された。その後、新デザインに不満があったユーザーはどうするのだろうか。個人的な予想としては、大多数のユーザーは、文句を言いながらも新デザインに移行すると思う。
そして、残りの少数のユーザーは、新しく登場する Google Chrome の拡張機能を利用して、表示をカスタマイズするようになると思う。
Twitter の表示に特化した拡張機能が多数出てきて、CSS を上書きして見栄えを調整するのではないか。あるいは、JavaScript を使い、動的にページを書き換えるかもしれない。
プログラマーは、自分で拡張機能を書いて、適用する可能性もある。私自身も、特定のWebサイトでの作業を効率化するために、拡張機能を書いて運用したりしている(参照:
Google Chrome)。
いずれにしろ、今後1ヶ月ほどで、不満に思った人たちが様々な拡張機能を用意してくれるのではないか。もし、あまり出ず、新デザインにも馴染めなければ、自分で作るしかないかもしれないが。
<文/柳井政和>