多くの人に遊んでもらいたい。だからこそ、ゲームづくりにおける色盲・色弱の人へのケアを考えてみた

色覚異常の人の見え方をシミュレートするソフトウェア

 こうした色覚異常に対応するために、カラーバリアフリーや、カラーユニバーサルデザインのガイドラインがある。  また、こうしたガイドラインを適用するとともに、色覚異常ではどのように見えるのか、ソフトウェアでシミュレートして確かめることもできる。たとえば、Google Chrome 拡張の Colorblindly を使えば、様々な色覚異常の場合に、どのようにWebページが見えるのか、切り換えて確認できる。  また、画像ファイルの見た目をチェックする方法もある。Chromatic Vision Simulator を利用すれば、画像を選んで確かめることができる。その他、「色覚 シミュレート」というキーワードで検索すれば、モバイル向けなど、多くのソフトを見つけることが可能だ。  こうしたソフトを使えば、世界には様々な見え方があることを体験できる。というわけで、最近、身近であったやり取りから、ゲーム開発やWeb開発などで出てくることの多い、色覚異常について触れてみた。 <文/柳井政和>
やない まさかず。クロノス・クラウン合同会社の代表社員。ゲームやアプリの開発、プログラミング系技術書や記事、マンガの執筆をおこなう。2001年オンラインソフト大賞に入賞した『めもりーくりーなー』は、累計500万ダウンロード以上。2016年、第23回松本清張賞応募作『バックドア』が最終候補となり、改題した『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』にて文藝春秋から小説家デビュー。近著は新潮社『レトロゲームファクトリー』。2019年12月に Nintendo Switch で、個人で開発した『Little Bit War(リトルビットウォー)』を出した。2021年2月には、SBクリエイティブから『JavaScript[完全]入門』、4月にはエムディエヌコーポレーションから『プロフェッショナルWebプログラミング JavaScript』が出版された。
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