新型コロナで女性の家事・育児負担増「休校や登園自粛により、ケア労働が女性にのしかかっている」

コロナ禍で女性の生活はどう変わったのか

コロナ 静岡市女性会館は5月3日、「新型コロナウィルス禍が女性に及ぼす影響」に関する緊急アンケートの結果を発表した。(参照:静岡市女性会館)  静岡県では4月16日に緊急事態宣言が発令され、休校やレジャー施設の休業、外出の自粛などかつてない状況に置かれている。こうした生活の変化が女性にどのような影響を与えているのかを調べた。  調査は今年4月18日~27日、静岡市内に居住、もしくは通勤・通学をする女性を対象に実施。359人から回答を得た。  回答者の年代は「40代」(34.8%)、「50代」(23.7%)「30代」(19.2%)の順に多い。家族形態については「夫婦と子ども」(43.5%)が最多で、「夫婦のみ」(21.7%)が続いた。

母子家庭の6割超が「収入が減った・なくなった」と回答

 有職者の女性に働き方の変化を聞くと、「特に変わりはない」(34.4%)が約3割だった。  残りの約7割が経験した働き方の変化で最も多いのが「在宅で仕事をするようになった」(23.7%)で、「出勤する日数が減った」(21.6%)が続いた。ほかには、「会社都合で仕事を休んでいる」(11.3%)という声も挙がっている。  収入への影響については「変わらない」(51.5%)が最多だが、「減りそう・減った」(36.8%)も約4割に上る。  家族構成ごとの「収入が減りそう・減った」と答えた人の割合は、「母親と子ども」(50%)が他の世帯よりも多い。さらに、母子家庭では「収入がなくなりそう・なくなった」の回答率が13.3%と、「全体」(7.9%)や「夫婦と子ども」(9.9%)よりも高い。  母子家庭の回答者からは、 「収入は減らないが、出費(食品、光熱費)が多く、大変な状態です」(30 代・パート・アルバイト) 「児童手当がもらえない高校生、大学生も自宅で3食食べればかなりの経済負担です。1万円欲しいです」(40 代・自営業・フリーランス) といった苦しい胸の内が寄せられている。
次のページ
3人の子どもの育児と勉強のお世話でイライラ
1
2