医療崩壊を招きながら”火消し役”に化けた!?「コロナのたぬき」小池都知事の変わり身の早さ

23回目の“記者排除”。会見終了後に声かけ質問をするも無視

小池百合子都知事

小池百合子・東京都知事

「医療崩壊を招いた張本人が医療関係者を励ます“指揮官役”に大化けをした。この変わり身の早さ、『コロナのたぬき』と呼ぶのがぴったりではないか」  こんな疑問が湧いたのは、小池百合子都知事会見で指されない筆者の“記者排除”記録が23回へと更新した4月23日と24日のこと(筆者は4か月にわたって、会見で指名されない状態が続いている)。そのため、両日とも会見終了直後に声かけ質問をして、緊急救命受け入れ中止をした「都立墨東病院」(墨田区)について次のように問い質した。 <23日の都知事会見後の声かけ> ――知事の隠蔽改竄が、墨東病院の医療崩壊の原因ではないですか? ずっとマスク不足だったのに「マスク確保」と大ウソの発信をしました。(都のウェブサイトで「マスク確保」と発信をした)都病院経営本部の責任はないのですか? 小池知事:(無言のまま立ち去る) <24日の都知事会見後の声かけ> ――墨東病院の件ですが、ずっとマスク不足だったのに「マスク確保」と大ウソの発信をしていたのではないですか。都の隠蔽体質が医療崩壊を招いたのではないですか? 小池知事:(無言で立ち去ろうとしたとたん、都の職員がマイクで「会見は終了しました」と繰り返し叫び、筆者の質問を聞こえにくくした)

墨東病院の「マスク不足」などのSOSを東京都が隠蔽した!?

 都立墨東病院は、多くの新型コロナウイルス感染者を受入れてきた感染症指定医療機関で、三次救急医療(重症~危篤)も担ってきた地域の中核病院だ。医療ジャーナリストの伊藤隼也氏は4月18日のツイッター「1ヶ月以上前からマスク枯渇訴えてきた墨東病院が院内感染で新規受け入れ中止」「都は見殺しにした」と都の対応を問題視。福山哲郎幹事長(立憲民主党)が3月2日の参院予算委員会で加藤勝信厚労大臣らに配布したマスク不足を訴える文書(伊藤氏が福山氏に提供)も添付した。そして翌19日のツイッターで、こう批判した。 「こんな体制で1ヶ月も続ければ(墨東病院で)院内感染が出ないわけがない。国会で福山議員が加藤厚労大臣に、(先の配布文書にある)この写真を見せてマスク不足解消を迫ったが、全マスコミは墨東病院の窮状と東京都のマスク不足無しという大嘘を看過した」
原口一博・国対委員長

「マスク枯渇寸前だった都立墨東病院を、国や都は見離したのではないか」と会見で発言した原口一博・国対委員長(国民民主党)

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の実態を告発した岩田健太郎教授(神戸大学病院感染症内科)と電話会議をした原口一博・国対委員長(国民民主党)は4月20日の会見でこう述べた。 「(都立墨東病院は)日本に冠たる病院です。その病院が外来や手術を諦めなければならないことがどれほどのことかを政府の人たちや東京都の人たちには考えていただきたい。『都立墨東病院にどれだけの支援をしたのか。その医療従事者の方々にどれだけの支援をしたのか。口では言っているが、本当に見離しているのではないか』という声を、この土日で沢山いただきました」  墨東病院が院内感染で緊急救命受け入れを中止したのは4月21日。国会審議の4日後の3月6日に、都病院経営本部はウェブサイトで「診察に必要な医療用マスクを確保しています」とマスク不足を否定していた。医療現場の悲鳴(SOS)を受け止めて有効策を打つ代わりに、危機的状況を隠蔽改竄した。それを全マスコミは見逃してしまったというのだ。  実際、小池都知事会見でよく指名されるマスコミ記者はこの「マスク不足否定」について一度も追及することはなかった。指名なし(記者排除)記録更新中の筆者が2回連続で、墨東病院のマスク不足について声かけ質問をしたのはこのためだ。  しかし小池知事は、都病院経営本部の隠蔽改竄疑惑について説明も訂正もせず、「大ウソ」と叫んだ私の声かけ質問を都職員のマイク音声でかき消そうとした。自らの怠慢が招いたこの“不都合な真実”を、徹底的に隠蔽改竄する姿勢としか見えないのだ。
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失策を隠蔽したまま、突如医療従事者を励ます“指揮官役”に
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仮面 虚飾の女帝・小池百合子

都民のためでも、国民のためでもない、すべては「自分ファースト」だ