休業補償の要望にまるで回答しない安倍総理の態度を見た山井議員は、このまま緊急事態宣言を解除できなかった場合の責任問題に言及する。その質疑は以下の通り。 山井議員：「安倍総理、このままいくと5月6日、解除できないと思いますよ。自粛が進まないから。そうするとダラダラダラダラ長期的に緊急事態宣言が続くことに、これ、なります。もし休業補償せずに自粛が進まずに緊急事態宣言がダラダラダラダラと続くことになったら、安倍総理、これ、それこそ経済も死んでしまいます。多くの国民が路頭に迷います。そうなったら安倍総理、責任とられますか？」 安倍総理：「あのー、今、私たちがお願いしていることはですね、さらに最低でも7割、そして、えー、できるだけ8割、人との接触を避けて頂きたい、削減して頂きたいということをお願いさせて頂いております。その中で東京では、あー、例えばですね、夜の街クラスターということが言われてますが、えー、まあ、新宿の歌舞伎町、おー、においてもですね、通常より9割、えー、あのー、削減されているわけでございました。えー、また、あー、えー、あー、六本木、えー、においても約9割近く、えー、渋谷においても約9割近くが削減されているというところでございまして、そのように相当多くの皆さんにですね、ご協力を頂いているのは事実であろうと、えー、こう思います。全国でも我々見ておりますが、例えば東京だけではないかという指摘がございました。そうではありません。例えば、えー、あのー、大阪、大阪におきましても、えー、キタあるいはミナミにおいてもですね、約9割近くが、えー、これは、えー、削減されているのが事実でございまして、このような協力をこれからも是非お願いしていきたいとこのように思っております。（黄信号） 　で、私の責任は1日も早くこの新型コロナウイルスの感染拡大をですね、収束させるということであろうと思います。（青信号）」 　1段落目は質問に関係する背景や経緯（繁華街の人の流れの削減状況）を紹介しているだけであり、黄信号と判定した。ちなみに総理が長々と紹介している繁華街の人の流れの削減状況は内閣官房Webサイトの情報をもとにしていると見られる。新宿、渋谷、六本木、大阪などのエリア名はピッタリと一致しているが、削減率は総理が発言した「9割近く」とは異なり、どのエリアも感染拡大以前と比較して6割〜7割前後にとどまっていることを付け加えておく。（4月18日時点の掲載情報に基づく） 　最後の2段落目、ようやく質問である責任問題について触れており青信号とした。ただ、「責任をとるのか」というYesかNoで答えられる質問にもかかわらず、回答は「感染拡大を収束させることが責任である」というもので、結局、質問に対する明確な回答は無かった。このやり取りで持ち時間はいっぱいとなり、最後に山井議員は次のような懸念と要望を伝えて、質疑を終了する。 山井議員：「時間が来たので終わりますが、残念ながら今の安倍総理のやってることは言行不一致です。自粛しろ、自粛しろと言いながら、補償はしっかり出さない。これでは緊急事態宣言、5月6日になっても終わらせることできないと私は思います。大幅に政策を転換して頂きたいと思います。」 ＜文・図版作成／犬飼淳＞