「転勤はチャンス」男女の約半数が回答。費用は「全額自腹」のケースも。

子どもが小さいほど、「転勤を断ってほしい」と思う女性が増える

 続いて、女性の気持ちについての回答を見ていこう。  転勤族の男性と結婚すると、せっかく住み慣れても定期的に転居を余儀なくされるため、ストレスを感じることもあるはずだ。しかし「転勤族の妻になったことを後悔しているか」を聞くと、「後悔していない」が87.2%だった。  「(夫に)出世しなくてもいいから転勤を断ってほしいと思ったことがあるか」について「ある」と答えた女性は21.8%。前述のように夫の転勤をチャンスととらえる人が多いため、転勤について肯定的だ。  ただ子どもの成長段階別で見ると、「未就学児」(32.8%)、「小学生」(29.7%)、「中学生」(24.5%)と、子どもの年齢が低いほど夫には出世よりも家庭を優先して欲しいと思う女性は増える。  夫の転勤による生活の変化を聞くと、「転勤を繰り返したことで、夫との絆が強まった」は 38.2%だった。 転勤の度に夫婦で助け合うことで夫婦のチームワークが向上することもあるのだろう。中には「嫁姑問題が解決した」(16.8%)という声も挙がった。

「北海道」や「福岡県」は人気

 住み慣れた土地を離れ新たな場所に行くことでで、その地域の魅力を感じられるメリットがある。  男性、女性双方に「これまでに転勤で行った都道府県の中で、住みやすいと思った都道府県」を聞くと、「北海道」(70.4%)「福岡県」(66.0%)、「新潟県」(62.2%)が上位に挙がった。  「転勤先でのくらしを楽しむために、どのようなことをしたか」に対しては、「観光スポット巡り」(38.5%)が最も高く、「ご当地グルメ巡り」(32.9%)、「近場に旅行」(25.5%)」が続いた。  男性と女性の回答を比較すると、「友達作り」(男性: 9.4%、転妻:24.4%)や 「習い事」(男性:2.6%、転妻:18.6%)で転妻の回答率が高い。夫の転勤先で日常生活を楽しもうとする意識が強い。 <文/薗部雄一>
1歳の男の子を持つパパライター。妻の産後うつをきっかけに働き方を見直し、子育てや働き方をテーマにした記事を多数書いている。
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