野党共闘を阻む広告への質問にまるで与党議員のような対応!? 京都市長選挙で露呈した立憲民主党幹事長の不誠実さ
波紋を呼んだ「共産党の市長はNO」広告
京都市長選挙の広告に関する質問をした毎日放送と京都新聞の記者に対する福山幹事長の回答を集計した結果、下記の円グラフのようになった。
【色別集計・結果】
●福山幹事長:赤信号64%、青信号26%、地の色10%
赤信号が6割以上を占めている。いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。
聞かれてもいないことをダラダラ回答する福山幹事長
毎日放送記者:「立憲民主党が推薦する門川陣営から出された「共産党の市長はNO」という意見広告を幹事長はどう受け止めた?」
この質問に対する回答がこれだ。
福山幹事長:「まあ、私は、あのー、府連の市会議員さん、地域の声を聞きながらですね、結果として我々を支援して頂いているそれぞれの団体等の意見を聞きながらですね、えー、草の根からの民主主義を標榜する立憲民主党としては地域の我々の仲間の声というのは非常に大切だということが一点。(赤信号)
ま、2点目は、門川、あー、市長候補、まあ、現市長ですか、3期12年、えー、市民と共にですね、まあ、汗をかき、えー、市政としての成果を、おー、いくつか出してきて頂いたと。具体的に申し上げれば、えー、地下鉄の黒字化とか、それから、あー、市立中高の、まあ、非常に評価の高い改革とか、それから、うーん、先々の話で言えば、えー、老朽化、耐震工事をしなければならない市場の、おー、再、えー、構築の問題。えー、京都駅前の、おー、市立芸大の移転等ですね、やらなければいけない、あー、それから、我々の政権の時に共にやって頂いた待機児童ゼロの実現等ですね。えー、非常に、まあ、市民と共に成果をあげてきて頂いたので、私どもは、あー、門川、あー、大作市長の、おー、市政に対して評価をして、府連としての推薦を決めさせて頂いています。(赤信号)
一方で、まあ、選挙戦が過熱していることは理解をしますが、まあ、あのような、あー、広告が出されたことについては、うーん、まあ、違和感を、おー、覚えたというのが率直な感想です。(青信号) 」
いかがであろうか? 冒頭の2段落はともに論点のすり替えが行われており、赤信号と判定した。
◆1段落目
【質問】京都市長選挙の広告の受け止め
↓ 論点のすり替え
【回答】京都の声を自分がいかに聞いてきたか
◆2段落目
【質問】門川市長の広告の受け止め
↓ 論点のすり替え
【回答】門川市長の実績
全く聞かれてもいないのに、京都の声を自分がいかに聞いてきたかというアピールをし始め、その後は門川市長の実績を長々と述べ、最後の3段落目でようやく広告に対する感想を答える。回答(青信号)と判断できたのは、この3段落目のみである。質問に正面から答えない姿勢はまるで国会での与党の答弁を見ているようだ。
続いて、記者は広告について質問を重ねていく。
毎日放送記者:「事前に推薦されたのだから、門川陣営から事前に広告の相談はあった?また、野党共闘への影響もあるかと思うが? 」
この質問に対する回答がこれだ。
福山幹事長:「えっと、事前の相談は、あ、少なくとも私ども国会議員の中にはありません、でした。党の市会議員にも、えー、他の党にあったかは分かりませんが、市会議員のレベルでも無かったという風に聞いております。えー、まあ、それ以上でもそれ以下でも無いので、まあ、私は非常に、あの広告については違和感を覚えたと言わざるを得ない、ということだと思います。(青信号)」
広告について事前に相談があったのかという点は率直に回答を述べており、青信号と判定した。だが、野党共闘への影響についてははっきりとした回答は無かった。
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