教員の暴言や体罰が放置される私立学校。お受験の先にある地獄

私立学校で生まれる保護者派閥

 保護者Aが言うには、私立小学校へ受験する際に、子どもが通う進学塾ごとに保護者グループが生まれるという。そのグループは同調圧力の世界であり、排他的だとのこと。総意に逸れた意見を言う人は排除されるそうだ。  中には、生徒の成績を上げてもらうために、担任の教師と親交を築いたりする人もいるという。学校外で、家族ぐるみで食事や外出を行うことは頻繁にあるそうだ。  保護者Aはこう続ける。「実はね、チクリ制度で被害に会った子は30人クラスの2割くらいかな。それで中にはかなり抗議をした親もいる。  それからしばらくしてさ、その担任が学校からいなくなったの。急にね。担任と仲良くしている保護者グループとしては、とっても嫌な状況。抗議した保護者のデマを子どもに吹き込んでいるらしよ。それでいじめが深刻化しているらしいし」  取材の帰り間際に保護者がこう言い残す。「この問題ウチだけだと思うでしょ?他の学校でもよく聞くよ」。

学校関係者が証言 「そのような話は、聞いたことがある」

 保護者の証言を元に取材を進め、学校関係者と電話でコンタクトをとることができた。だが、答えはノーコメント。誰がそう話しているか分からないのに、具体的にコメントすることはできないという。  ただ、「そのような話は聞いたことがある」と最後に一言話し、当時の問題教員と問題を隠蔽した管理職の人間は既に退職したと話す。いまは、尻拭いで忙しいといい、電話は切れた。 <取材・文/HBO編集部>
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