「新築vs中古」どっちが得か? 基本から学ぶ不動産研究
2015.01.21
不動産投資は何かとわからないことが多いもの。そこで物件選びの基本から融資、実際の投資先に至るまで、選択テーマを設定。どっちを選ぶのが得なのか、識者や現役投資家に話を聞いた。
新築と中古、どちらを選択すべきか、多くの人が頭を悩ますところだろう。
「新築は建物や設備が新しいため、高い家賃を設定でき、10年くらいは修繕を考えなくてすみます。一方、中古の家賃は相場かそれ以下で、購入後の修繕の発生を想定しなければなりません」
とは、不動産投資コンサルタントの午堂登紀雄氏。物件価格と利回りについてはどうなのか。不動産コンサルタントの長嶋修氏が語る。
「新築は価格が高く、総じて利回りは低くなります。対して中古は安く買えるため、利回りは高くなります」
新築は価格の高さがネックだが、「物件に対する銀行の評価が高いので、融資が受けやすい」と午堂氏。逆に中古は古くなればなるほど融資が引きづらくなる。
「でも中古の場合、物件の価格はあってないようなもの。“指値”をすれば市場価格より格段に安く買えるケースが多々あり、そこが一番の魅力ですよ」
こう力説するのはサラリーマン大家の森井雄一氏だ。
双方、メリット・デメリットがあって判断が難しいが、結論はいかに!?
「不動産投資に手間や時間をあまりかけたくない人は、運営がラクな新築を選ぶべき。物件のリフォームを自分でやりたい人は、中古を安く買って取り組むのがいいと思います」(午堂氏)
◆新築
【メリット】
・融資が受けやすい
・高い家賃がとれる
・しばらくの間、修繕費用がかからない
・運営の手間がかからない
・物件の仕様、間取りなどが思いどおりにできる
【デメリット】
・価格が高い
・利回りが低い
・入居者ゼロからのスタート
・家賃が年々下がっていく
◆中古
【メリット】
・価格が安い
・利回りが高い
・指値して値引きができる
・購入後、すぐに家賃収入が入ってくる
【デメリット】
・融資が引きにくい
・修繕やリフォームにお金がかかる
・運営に手間がかかる
・物件の仕様、間取りが制限される
【午堂登紀雄氏】
不動産投資コンサルタント。プレミアム・インベストメント&パートナーズ代表。自身でも不動産投資を行い、国内・海外に複数の物件を所有。不動産資産は約5億円。著書多数
【長嶋 修氏】
不動産コンサルタント。個人向け不動産コンサルティング会社「さくら事務所」を設立、現会長。マイホーム購入、不動産投資などのノウハウに幅広く精通する。著書多数
【森井雄一氏】
30代サラリーマン大家。2013年9月に本格的に不動産投資を開始。ハイスピードで物件を取得し、1年でキャッシュフローが月100万円突破。現在、アパート9棟72室を運営
― 不動産投資「どっちがお得?」【1】 ―
ラクしたいなら高くても新築、リフォーム好きなら安い中古
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