通常国会、都知事選、総選挙……。2020年はカジノを巡る与野党攻防の激化から始まる!

東京都と横浜市でババ(カジノ)の押し付け合い!?

林市長

林文子・横浜市長

 年末の秋元議員逮捕で、年明けの通常国会でカジノ問題が大きなテーマとなることは確実。カジノ禁止法案を合同提出した野党連合と、カジノ推進の安倍政権の攻防が展開されるというわけだが、東京五輪直後が有力視される次期総選挙の大きな争点になることも間違いない。  その前哨戦となる6月の東京都知事選でも、カジノが大きな争点になりそうだ。「林市長のリコールまで進むべきだ」と訴えた小林節氏に続いて古賀茂明氏は、小池百合子都知事が林市長と同じようにカジノ誘致表明をすると明言した。 「これはまだまだ止めるチャンスがあります。東京が来年、出てきますからね。小池百合子さんが横浜の林さんのお手本を見習って、『やらない』『やりそうもない』という振りをして都知事選再選されれば、必ず(カジノ誘致自治体として)立候補します。  そこで東京都民と横浜市民の間でババの引き合いというか、ババの押し付け合いになりますからね。どっちが頑張るかです。皆さん、最後まで頑張りましょう」  2017年の横浜市長選で林市長はカジノ誘致について「白紙」と言って当選した2年後、アンケート調査で7割が反対という市民の声も聞かず、カジノ誘致を8月22日に表明した。「騙された」「二枚舌」「背信行為」などと市民が怒り、住民投票や市長リコールに向けた動きを活発化させているのはこのためだ。  そして「小池知事も同じような争点隠し選挙をするのではないか」という疑いの眼差しが向けられている。

都知事選は、安倍政権の命運を左右する政治決戦

古賀茂明

横浜カジノ反対集会で発言する古賀茂明氏

 集会終了後、古賀氏に小池知事について聞くと、こう補足してくれた。 「小池知事が『カジノ誘致は未来永劫しません』と一筆を書いて都民に示さるようなことがない限り、小池知事は再選後に必ず誘致表明をするでしょう。だから、都知事選でカジノ反対を明確に訴える候補を擁立、東京へのカジノ誘致を認めるのか否かを一大争点にすることが重要です。  都知事選で野党が勝利すれば、東京五輪直後にも想定される総選挙に弾みがつき、政権交代の気運が一気に高まります。都知事選は、海外カジノ業者の東京進出を認めるのかを問う住民(都民)投票の意味を持つと同時に、安倍政権の命運を左右する政治決戦でもあるのです」  この古賀氏発言から5日後の27日、“隠れカジノ推進派”と見なされた小池都知事会見に参加。筆者はこの日も指されなかったので、会見終了直後に都知事に呼びかけた。 「知事、都知事選後にカジノ表明をするのではないのですか」(東京都ホームページの12月27日定例会見動画の、47分50秒から)  しかし小池知事は一言も発することもなく、会見場を後にした。
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自民との関係回復のため、小池は東京を「カジノ」に売る!?
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