数十万円の元手を6年で5億にした男が語る、銘柄選びのキモ

 ’20年は投資イベントが目白押し。そんな“勝負の1年”に、どうチャンスを掴むか――。本誌は株、FX、仮想通貨という3ジャンルで今まさにノリに乗っている個人投資家の手法を徹底分析。サルマネ可能なノウハウを余すところなく披露する!

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「前半は苦戦しましたが、どうにか’19年も“1本”(1億円)に届きそうです」  そう振り返るのは、数十万円の元手を6年で5億円に増やした専業投資家の響煇嚆矢(ひびきこうし)氏だ。’19年も億超えの利益を達成する見込みのようだが、後悔の残るトレードも少なくなかったとか。
ロゼッタ(東M・6182)のチャート

機械翻訳の急成長を予想して先回り! ロゼッタ(東M・6182)のチャート

「日経平均は上昇したものの、マザーズの出来高は’18 年の半分程度と盛り上がっていません。大型株中心の相場のため、成長株投資の私には厳しい1年でした。私も自信を持って投資したのに、思うように値が伸びない銘柄がありました。その典型がAIによる自動翻訳サービスを提供するロゼッタ(東マ・6182)。製薬メーカー向けなど専門分野でも高精度な翻訳を提供しており、前期の受注高は4倍以上も増えている。株価も上昇しましたが、利益の伸びが鈍化したことが嫌気されたのか株価は頭打ちとなり、不完全燃焼のまま利益確定してしまいました」
機械翻訳の売り上げは1年半で5倍超に!

機械翻訳の売り上げは1年半で5倍超に!

 響煇氏が仕込んだのは株価が2000円前後で推移していた’18 年末。処分した’19 年春先には5000円目前まで上昇していた。十分な利益ではあるものの、「期待したほどではなかった」と話す響煇氏。その後、相場環境に合わせてスタイルを微調整したという。 「銘柄を選ぶときに意識するのは『X+Y』の法則。島田紳助さんの本で学んだ公式です。社会環境が『Y』で、自分や企業の努力が『X』。成功するには、この2つを合わせる必要がある、という法則です。ロゼッタでいえばAIの浸透という社会の変化と、独自の高精度な自動翻訳技術を足し合わせれば、もう一段上の水準に達してもおかしくありませんでした。それだけ地合いが悪かったのでしょう。そう気づいてからは小型成長株だけでなく、流動性が高い大型株にも資金をシフトするなどバランスを変更しました」

<銘柄選択のポイント>

1 事業の成長性は決算資料で明らかに 「値上がりする銘柄には必ず理由がある」(響煇氏)。決算資料などをしっかり読み込もう。ロゼッタの場合は、急騰以前から機械翻訳事業が爆発的に売り上げを伸ばしていた 2 成長銘柄は窓埋めせず上昇 「窓埋めの法則」などと言われるように、相場は窓を埋めつつ上げ下げしがち。だが、響煇氏によると「成長株ほど窓を埋めずに値上がりする」。“窓埋めせず”は爆騰銘柄のサイン!?
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上昇銘柄トップ10の“理由”を調べて変化を知る
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