市場参加者の「心理」を読めば、無駄撃ちが減る時間帯は自明。10万部超のFX本の著者、田畑昇人氏に聞く

FXトレードイメージ

Boonmachai Mingkhwun via Pixabay

 FX本として、累計10万部を超えるベストセラーとなった『東大院生が考えたスマートフォンFX』の著者、田畑昇人氏。  さらにアップデートされた手法をまとめた『武器としてのFX』を上梓したばかりの田畑氏に、前回に引き続き、よりブラッシュアップされたトレード手法のエッセンスを聞いた。

注目に値する「15%」の時間

 前回お伝えしたように、田畑氏が重視するのが、年々高まりつつある市場のランダム性を低下させる「非効率性」の高い時間帯。それが低下する場面はいつ訪れるのか。 「為替では東京、ロンドン、ニューヨークが3大市場ですが、それぞれの市場が開いてから終了1時間前まではトレンドが発生しやすく、以降の1時間は値動きが反転しやすい傾向があります。東京市場で言えば9時から14時までがトレンド、14時から15時が反転です」  その理由は? 「市場参加者の行動パターンを考えればわかります。朝9時に出社したディーラーが取引を始めて市場が活気づき、トレンドが生まれます。しかし、ディーラーもポジションを持ち越したまま帰宅したくはない。そのため、市場が閉まる1時間前くらいから手仕舞いへと動く。こうして反転するんです」

市場参加者の心理を読んで「偏り」を見い出せ

 この傾向を把握していれば、トレードを有利に運べる。 「上昇トレンド中に買いだと思っても時間が19時であれば、20時すぎまで待つ。そうすると欧州勢の手仕舞いにより相場が下がり、押し目で買える可能性がある。利益確定も同様に時間を考慮に入れることでより有利に事を運べます」
ポジションの巻き戻しが起きた瞬間を見逃すな!

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「偏り」の程度は「ニュースの見出し」で判定せよ!
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武器としてのFX

ベストセラーとなった「東大院生が考えたスマートフォンFX」の著者が
たどり着いた答えは、VIX指数だった。
相場の恐怖感を表すこの指標をいったいどのようにトレードに生かすのか。
初心者~中級者向けだった前著より一歩踏み込んだアップデート版は、
タイトル通りすべてのトレーダーの武器となるだろう。