サンセットをスマホで撮る辻監督
これはレギュラーシーズン143試合のうちのたった2試合の話だが、こんな死闘がたくさん見られたシーズンだった。優勝を決めた9月24日。前日は「明日負けたら優勝はできないと思う。だから本当に怖さを感じた」。歓喜を迎える直前も、辻監督はそんな恐怖と相対していたという。
「プリンス ワイキキに行くと、『今年も優勝できてよかったな」と、実感します。ホテルからハワイの海をゆっくり眺めながら、来年に向けて英気を養いたいですね」
2年連続の優勝を果たし、辻監督の喜びの声にも実感がこもった。12月14日~20日の優勝旅行では、プリンス ワイキキからのぞむサンセット、ハワイプリンスゴルフクラブでのプレーを楽しみ、存分にリフレッシュをした。
「今年もみんなと優勝旅行に来ることができてうれしい。昨年、参加していただいた人から、‶監督、来年もよろしくお願いします″と言われたけどよかったよ」と白い歯がこぼれた。
源田壮亮選手(右)と外崎修汰選手(左)もニッコリ
昨年、10年ぶりにリーグ優勝を果たした埼玉西武ライオンズ。シーズン後の優勝旅行でプリンス ワイキキの名を耳にしたことから、かつての栄光がフラッシュバックしたり、優勝を実感したファンは少なくないはずだ。
今年もSNSへの投稿やメディアの報道で、普段とは違ったリラックスした選手、コーチの表情を見るのを楽しみにしていたファンは多かっただろう。その裏側には、本稿だけでは語りきれない143試合分のドラマがあった。
来年はきっと、3連覇の先に日本一という栄冠が待っている。2020年の今頃、ライオンズ戦士たちが、プリンス ワイキキでとびきりの笑顔を振りまいてくれるのではないだろうか。
<取材・文/HBO編集部>