一般人も知識があれば相続人との直接取引が可能だが……。
「ただ事故物件は、相続人のプライバシーにかかわるので一般には出回りにくいものなんです。無断で公表するのは、もってのほか。相続人や不動産仲介業者も困ってる例は多くあります。安く掘り出し物件を購入したければ人脈がない場合、不動産会社に問い合わせるのが一番なのですが、その際は“川上”に近づくことが最も重要です」という。
川上、つまり仲介業者からの紹介で相続人から直接買い取れる物件であるほど安くなる。それは、欲しい物件の登記簿謄本を見れば判明する。
「全部事項証明書の『権利部』の欄に、相続人からどの業者に所有権が渡ったかが記載されています。間に入っている業者が多いほど、その分、上乗せされているということになります」
ワケアリ物件を扱う深山氏は前入居者の墓参りも欠かさない。
「事故物件の売買・再生も世に必要な事業です」
一、買う場合は、可能な限り相続人に近い業者から。業者が介在するほどぼったくられる
二、初期費用を抑えること。血液、体液痕などはセルフリフォームで対処できる場合もある
三、事故物件の中でも条件が良いものはネットに掲載されない。足で不動産会社を渡り歩こう
【深山源氏】
MIO・PRECIOUS CEO。ワケあり物件専門に買い取りをする深山氏は、事故物件の家相に一定の共通項があることに着目し、気学鑑定士資格を取得。物件は必ず供養し、前居住者の墓参りも欠かさない
<取材・文/週刊SPA!編集部>