4、俺様がルール
モラ夫は、妻に反論させないよう、自らを社会常識の側、妻を非常識の側に立たせる。例えば、「普通、~~だろ」と自らを「普通」、すなわち、社会常識側に立たせる。他方、妻については、「そんな甘い考え、通用しない」などと非常識の側に追いやる。そして、俺が「世間の厳しさを教えてやる」などと、自らを指導者的立場におく。
5、逃げ道を塞ぐ
理不尽な要求をされ、或いは、妻が辛くて、「そんなに言われても、できない」「無理だよ」とモラ夫の要求が無理なことであると訴えても、モラ夫は許さない。例えば、「俺に言わせれば、そんなの甘えだ」「逃げだな、俺から見れば」などと妻の逃げ道を塞ぐ。
妻がモラ夫と話し合おうとしても、モラ夫とは話しは通じない。多くの被害妻は、「お前は頭が悪い」「常識がない」「頭がおかしい」などとディスられ、話が通じない原因が自分の側にあると思い込まされている。
しかし、真実はそうではない。モラ夫は妻を支配するため、妻の言い分を封じ、自らの考えを押し通そうとする。つまりモラ夫は、初めから妻の言うこと、考えを理解しようとは思っていない。理解する意思を欠く相手に理解させることは不可能である。
したがって、冒頭の女性の希望が叶う日は来ないだろう。
本来、夫婦は、イコールパートナーであるはずだ。この点を日本の男性たちに徹底しないと、日本の女性たちは、結婚に希望がもてない。2008年、日本は人口減少社会に突入した(参考:
総務省統計局)。
モラ文化を撲滅しないと、人口減少はさらに加速していき、日本社会は壊滅する。
<文/大貫憲介 漫画/榎本まみ>