統一教会イベント、新たな来賓政治家が判明、来賓国会議員数水増し疑惑も<政界宗教汚染〜安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第20回>

他の議員への伝道を韓鶴子に誓う愛知県議会議員

 既成祝福(孝情天宙既成祝福式)を受けた地方議員36組を代表して韓鶴子総裁に贈り物を奉呈したのが愛知県議会議員の天野正基(新政あいち県議団)夫妻だ。
4万人大会で規制祝福地方議員を代表して韓鶴子に贈り物を奉呈する天野県議夫妻

4万人大会で規制祝福地方議員を代表して韓鶴子に贈り物を奉呈する天野県議夫妻(U-ONE NEWSより)

 天野は7日にヒルトン名古屋で行われたジャパンサミット&4万人大会祝勝式で登壇し「昨日お母さまから尊いみ言葉をいただきました。祝福を分け与えなさいということでございまして、これからですね、私と家内の歩む道、そして議員活動、これが他の議員の祝福に繋がるようしっかりと活動してまいることを誓いまして私からの祝意とさせていただきます」と述べた。
祝勝会で他の議員を統一教会の祝福に繋げるよう議員活動をすると誓う天野県議夫妻

祝勝会で他の議員を統一教会の祝福に繋げるよう議員活動をすると誓う天野県議夫妻(U-ONE NEWSより)

 天野の事務所に質問書を送ったが期限までに回答はなかった。

UPF&勝共連合会長が“国家復帰”への成果を報告

 また祝勝会では梶栗正義UPF会長(国際勝共連合会長)が「政界人が参加しお母さまをお迎えできるようになりました。ここで植えた種をもっと大きく育て真の父母様を日本が国をあげて敬拝して迎えるような基盤を造成します」とサミットの成果を報告、国家復帰への道を着実に歩んでいるとアピールした。
国会議員の参加を誇り、日本の国家復帰への成果をアピールする梶栗UPF会長

国会議員の参加を誇り、日本の国家復帰への成果をアピールする梶栗UPF会長(U-ONE NEWSより)

来賓国会議員を大幅水増しか

 10月6日の4万人大会について12日のHJグローバルニュースでは「日本の前現職国会議員22名と前現職地方議員150名を始めとする日韓米各界の指導者」が参加したと伝えていたが、当日会場で来賓として紹介された国会議員は、現職では工藤彰三・池田佳隆両衆議院議員、前職として鈴木克昌前衆議院議員と東郷哲也元衆議院議員のみだ。他に紹介もされなかった国会議員が18名もいたとは考えられない。それだけの国会議員が来賓参加していたなら当日紹介しないわけがない。ずいぶんと”盛った”ものである。  地方議員に関しては「その他に約200名に及ぶ地方議員の皆様にもご参加いただいております」と当日会場で司会者が発言しており、こちらは200人から150人に下方修正している。(文中敬称略) 【来賓政治家一覧(敬称略)】 10/5 ジャパンサミット ・衆議院議員 細田博之元内閣官房長官、原田義昭前環境相、奥野信亮、工藤彰三 ・参議院議員 北村経夫、江島潔、島村大 ・前参議院議員 伊達忠一前参院議長 10/5 午後のセッション『太平洋文明圏時代―東アジアの平和と日韓米連携の展望―』 長尾敬衆議院議員  10/5晩餐会 大野功統元防衛庁長官 10/6 4万人大会 ・衆議院議員 工藤彰三、池田佳隆 ・元衆議院議員 鈴木克昌、東郷哲也 ・地方議員 天野正基(新政あいち県議団)ら150名 ・祝電知事 大村秀章(愛知)、杉本達治(福井)、鈴木英敬(三重) 10/7 ジャパンサミット&4万人大会祝勝会 天野正基(新政あいち県議団) <取材・文/鈴木エイト>
すずきえいと●やや日刊カルト新聞主筆・Twitter ID:@cult_and_fraud。滋賀県生まれ。日本大学卒業 2009年創刊のニュースサイト「やや日刊カルト新聞」で副代表~主筆を歴任。2011年よりジャーナリスト活動を始め「週刊朝日」「AERA」「東洋経済」「ダイヤモンド」に寄稿。宗教カルトと政治というテーマのほかにカルトの2世問題や反ワクチン問題を取材しイベントの主催も行う。共著に『徹底検証 日本の右傾化』(筑摩選書)、『日本を壊した安倍政権』(扶桑社)
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