まんが/榎本まみ
モラ被害を受けている妻が周りに相談すると、
A:「でも、好きで結婚したんでしょ」
B:「男なんて、そんなもんよ」
と、
毒バイス(相談者に有害なアドバイス)が返ってくることが多い。
しかし、いずれのアドバイスも、被害妻を追い詰めるだけで、間違っている。
日本は、残念ながら、
男女平等度世界ランク110位と世界の最底辺に位置し、「女尊男卑」などと認知の歪んだ男たちが蔓延し、性加害、不適切性行動が横行している。
しかし、日本にも少数派とはいえ、健全男子は存在する。私の推測では2割程度の男性は、健全である。すなわち、上記の毒バイスB(男なんて、そんなもんよ)は正しくない。
ただ、殆どのモラ男は、交際期間中は健全男子に擬態している。被害女性たちは、擬態を信用してしまい、モラ男だとは思わない。 したがって、「モラ男」が好きで結婚した訳ではなく、毒バイスAも間違っている。
そして、擬態している男は、結婚後のある日、モラスイッチが入り、モラ夫の正体を現す。被害妻が、結婚相手がモラ夫だったことを知っても、引き返すことは困難である。
モラ被害を受けないためには、モラ男を結婚対象から外すことが一番である。
多くの女性がモラ男を結婚対象から外し始めれば、男も変わっていくしかない。そして、いつか、モラ文化も衰退していくはずである。
さて、婚前モラチェックのポイントをいくつか紹介しよう。
1、性行動
健全男子に擬態していても、性行動では本性が現れやすい。避妊を嫌ったり、自分勝手な性行動は、モラ男の特徴といってよい(第18回
「妻に加害するモラ夫予備軍は、結婚前の性的行動で判別可能」)。二股、風俗通いなどもリスクが高い。
2、クレーマー
店員や業者など、自らがお客様として優位に立てる者を相手に威張り散らし、クレームをいう男性は、モラ体質が強いといえる。クレーマーは、結婚し、夫/家長という「優位な地位」を得ると、モラ夫に豹変する。怒鳴られている店員は、クレーマーと結婚した明日の我が身である。
3、モラ文化への親和性
イエ制度、性別役割分担など「伝統的家族観」(伝統的といっても、基本的には明治以降)との親和性の高い男性も要注意である。跡取りを気にしたり、家柄などを言い出すのは、モラ体質が強いといえる。3歳までは、母が育てるべきとの3歳神話を信奉し、結婚、出産退職を迫る男性は、出産や退職でモラスイッチが入り、モラ夫になることが多い。