10月12日19時前に伊豆半島に上陸した台風19号。ハリケーンスケールのカテゴリー5に分類され、グアムやサイパンでは非常事態宣言が出されたことから、上陸の数日前から過去に例を見ないほど甚大な被害をもたらす可能性は十分に予見できていた。そして、予想通りに各地で河川の氾濫を引き起こすほどの記録的大雨、観測記録を塗り替える強風など甚大な被害を次々にもたらしていった。そんな中、上陸日に安倍総理は国民からは理解しがたい行動をとっていた。
そこで本記事では、台風が上陸した10月12日の24時間の出来事を3つの項目(首相動静、気象庁、被害状況)で時系列に並べることで、一日の流れを視覚化していきたい。
その結果が、下記のタイムテーブルだ。
*「首相動静」は朝日新聞および時事通信から引用。「気象庁」「被害状況」は各社報道から引用
* 発生時刻や発表時刻が判明している場合のみ時刻を明記
* 10月13日 0時現在の情報に基づいて記載
停電、避難指示・勧告、観測史上更新ラッシュ、ダム緊急放流、川の氾濫など被害状況が右側の列にビッシリと埋まる中(つまり、いろいろな事態が発生している中)、左側の首相動静は微動だにしない。
まず、左列の
首相動静から確認する。
2社(時事通信、朝日新聞)の報道を確認したところ、以下のように記載されていた。
<時事通信>
午前8時現在、公邸。朝の来客なし。
午前中は来客なく、公邸で過ごす。
午後も来客なく、公邸で過ごす。
午後10時現在、公邸。来客なし。
<朝日新聞>
終日、公邸で過ごす。
以上……。
思わず目を疑いたくなるが、本当にこれだけしか記載がない。
首相動静に載らない形で関係者と面会したり、何らかの業務を遂行している可能性はゼロではないが、少なくとも首相動静からは仕事をしたことすら確認できない有り様だ。極端な話、公邸にいただけで仕事は一切していない可能性すらある。
ちなみに、前日11日は、史上最強とも言える台風襲来が予想されていたにも関わらず、特段準備らしいことはせずに、”18時1分 北村国家安全保障局長、今井補佐官、秋葉外務次官。22分 国家安全保障局長。34分 東京・有楽町のフランス料理店「アピシウス」。谷内正太郎前国家安全保障局長、山内昌之東大名誉教授、辻慎吾森ビル社長らと会食”している(
日経新聞首相動静2019/10/11 23:04)。
安倍首相のTwitterも確認しておこう。台風直撃時は、9日にツイートした
”吉野博士、ノーベル化学賞受賞、誠におめでとうございます。リチウムイオン電池は、携帯電話の登場など、世界中の人々の暮らしを一変させました。大いに誇りに思います。今後の更なるご活躍を期待しています。”(安倍総理のTwitterアカウント、安倍晋三@AbeShinzoより)がそのまま更新されずにいただけだった。
もちろん、首相官邸のTwitterアカウントは災害情報を流しており、安倍総理が公邸にこもって一生懸命それらをアップしていた……かもしれないのだが……。