瓦が足りず屋根の修復もままならぬ千葉館山。さらに19号が……

台風が3㎝のガラスを突き破る

ホテルの二階レストラン

ホテルの二階レストランも被災。3㎝は厚みがあるガラスが割れている

 実際に二階で確認すると、二方面がやられていた。残された窓を触ってみると、防弾ガラスとまではいかないが、間違いなく3㎝は厚みがあるガラスだった。  にもかかわらずやられているということ自体が、台風の規模の大きさを物語っている。安全確保のために、グランドピアノの周りにはテープが貼られている。再び、石井氏の証言に戻ろう。  「我が家でも布団・マットレス・ベッド・ソファがダメになり、廃棄処分することになりました。もちろん床も水浸しで、割れたガラスで傷だらけになってしまいました。でも11日夕方からは冷房も使えるようになりましたし、被害は比較的小さいほうです。  こんな世間話でどれくらいお役に立てたかはわかりませんが、もっと大きな被害にあわれた方々を優先していただきたいと思います」  

被害状況は変わらないが、ボランティアの数が減ってきている

 ということで、現地にマイカセンおよびUV土のう袋を送りたい方は、以下の送付先までお願いしたい。  千葉県館山市波左間588 West Peninsula Hotel  ボランティア団体TSUNAGARI勝又宛て  後日、この石井氏から再び伝言が届いた。 「テレビで放映されなくなったためでしょうか、ボランティア数も減ってきました。しかしながら、既にブルーシートで応急処置した方々から『風で落ちてしまった』と、張替えの依頼が届き始めています。まだまだボランティアが必要です」(太字引用者)  昼食休憩が終わり、筆者は午後の作業へ派遣されることとなった。次回は、午後に入った現場の状態を伝えることとしたい。 ※本稿配信週の週末、台風19号の接近が予想されている。前回台風の被災地が再び大きな被害に合わないことを祈りたい。   <取材・文・撮影/タカ大丸 協力/「一般社団法人 震災復興支縁協会つながり」>
 ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。
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