150人以上の知り合いは切り捨てる!? SNS時代に友達の取捨選択は必要か?

人脈にも取捨選択が必要

 また、ネットワークを育成するには、心理学の「単純接触(接点を持つほど相手からの好感度が高まる)」にあるような、定期的なコミュニケーションが必要である。  150人を超えるとコミュニケーションを定期に取るのは、なかなか不可能だ。できたとしても、かなり雑なコミュニケーションになって、信頼関係が壊れてしまうだろう。  その話をしたら、「今の時代はLINE@で一括配信もできるから、コミュニケーションは取れている」と言う人がいたが、昔からメルマガだってあったし、LINE@をコミュニケーションと認識している人がどれだけいるだろうか。  ネットワークの戦略にもマーケティング戦略の「選択と集中」が必要なのだ。

数より質で信頼関係を構築

 自分が仲良くしたい150人を設定して、定期的にコミュニケーションを取らなければ、あなたの人脈はただ人数がいるだけの価値のないものになってしまう。いざというときに、頼ることができない。  そして、ロビン・ダンバーも言っているが、150人のなかに新しい人が入ってくると、誰かを押し出す必要がある。それは、少しドライに聞こえるかもしれないが、誰もが無意識的にやっていることで、それを意識的にするだけのことだ。  今の時代は、繋がりを増やそうと思えば、国境を越えてどこまでも増やすことができる。しかし、そんな広く浅く繋がれるからこそ、狭く深く関われる関係が希薄化している。用事があるときしか連絡しないのであれば、その間に信頼関係は芽生えない。 【参考文献】 『友達の数は何人? ダンバー数とつながりの進化心理学』ロビン・ダンバー <文/山本マサヤ>
心理戦略コンサルタント。著書に『トップ2%の天才が使っている「人を操る」最強の心理術』がある。MENSA会員。心理学を使って「人・企業の可能性を広げる」ためのコンサルティングやセミナーを各所で開催中。
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