家からゴミ箱をなくしたら、何が起きるのか?

家の中のスペースごとにゴミ箱を置いていないか

ゴミ箱イメージ あなたの家はゴミ箱だらけではないか? キッチン、居間、寝室、子ども部屋、廊下、風呂脱衣場、玄関、トイレなど、スペースごとにゴミ箱を置いていないだろうか?  いざゴミ出しの朝、ゴミ出し当番は家中を矢継ぎ早にめぐり、回収・分別して種類ごとにまとめ、サンダルつっかけてゴミ集積場までひとっ走り!  ゴミ箱の中、ゴミ箱の周りもおおよそ汚れがちで、それを綺麗に拭いたり洗ったりしたらさらに一大事。ゴミ箱が汚れないようにビニール袋を被せている場合も、新しいそれを各ゴミ箱の数だけ用意して、ゴミ箱ごとに被せるのもさらに一大事だ。  子どもやパートナーがゴミをちゃんと分別してなかったり、そもそも分別意識がなかったり、それでイラッとして朝から喧嘩や不機嫌になる、なんてざらだろう。「アンタをゴミに出してやる!」と思いはしないか(笑)。  とはいえ家族全員に分別を徹底認識させるのも一大教育で、教えられるほうにしてもたいていが他人ごとになりがちだ。 

家の中に一か所だけゴミを集める場所をつくる

画伯の絵「ゴミ箱がたくさんあるからゴミが増え、ゴミ出しの手間も増える」というのが俺の持論だ。これを解決するには、家の中にゴミを集積する場所を一か所だけ(その場所を「X」と名づけよう)にすれば良い。そこに、缶/瓶/ペットボトル/資源ゴミ/燃えるゴミ、など分別して入れるような仕組みにしておくのだ。各分別の箇所にゴミ出し日も記しておこう。家族それぞれの意識が高まるはずだ。  各人各部屋で出たゴミはどうするのかって? それぞれがXに持って行って捨てればいい。面倒だって? 面倒でいいんだ。面倒だからこそゴミへの意識や愛が高まる。ついさっきまで必要なモノであり続け、今、目の前でゴミに変わった彼ら彼女らを、どこにどう扱ってあげるのか考えるようになるんだ。  そしてさらに考えるようになる。「ゴミが増えないようにしよう、ゴミが増えるような買い物は避けよう」と。モノを買うとき、これは最終的にどういうゴミになるのかまで考えて選ぶようになる。結果、過分な買い物は減り、家から出るゴミが減り、手間も出費も減る。
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「ゴミ箱がない」だけで変わること
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