ほんまさゆりさん
ほんま氏は関東の金融機関に4年近く勤めたのち、退職。転職先を探していた矢先、たまたま足を運んだ移住のイベントから、地方で暮らすことに興味を持ち、新潟県十日町市へ移住を決めた背景を持つ。
ほんま氏のセルフセレブレーションは、移住先のシェアハウスが起点になっていると語った。
「入居先のシェアハウスでは、住人の誕生日が当たり前のように祝われていた。自分も住人の誕生日を当たり前のように祝うようになり、自分の順番が回ってきた。すると今まで祝ってきた分、住人たちも自分の誕生日を楽しんで祝ってくれた。そこで、2年前の自分の誕生日に趣味で始めたタロット占いを試験的にやってみたいと思い、セルフセレブレーションをやってみることにした」(ほんま氏)
もともと誕生日会をやる人間ではなかったほんま氏。
みんなで祝って華やかな誕生日会を開催するということが自分とは程遠い世界だと感じていたという。
ほんま氏自身、誕生日会は人それぞれで、やる目的が違っていいと考えているそうだ。
「誰かに祝われないと寂しい」というレッテルを自らに貼っていたが、そんなレッテルから解放され、自分のやりたいように企画できるのがセルフセレブレーションの良いところなのではなかろうか。
「誕生日は、やってみたいことを試せる場。タロット占いは好評を得るようになり、今ではちょっとした副業になっている。セルフセレブレーションは、自分の大切な人たちのために自分の特技を貢献できる場として適している」(ほんま氏)
大人になれば、学生時代の友人や幼なじみと会う機会はどうしても減ってしまう。
かつて苦楽を共にした仲間との再会や、日頃お世話になった知人との交流に活かすために、セルフセレブレーションを企画する価値は十分にある。
年に一度、今の自分を見つめることができる機会。それが誕生日であり、まずは小さなことから事を起こしてみると良いだろう。
<取材・文/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている。