「俺は命を張ってでも反対する」カジノ誘致と闘う覚悟を示した“横浜のドン”

「俺は命を張ってでも反対する」

横浜港運協会の藤木幸夫会長

横浜港運協会・藤木幸夫会長

 林文子・横浜市長がカジノ誘致を表明した翌8月23日、“横浜のドン”の異名を持つ藤木幸夫・横浜港運協会会長が記者会見を行った。カジノ推進の急先鋒の菅義偉官房長官(神奈川2区=横浜市西区・南区・港南区)を「安倍首相の腰巾着」と一刀両断、「俺は命を張ってでも反対する」「私はハードパワーと闘うつもりでいるよ」と、誘致阻止に向けて徹底抗戦することを宣言したのだ。  89歳とは思えない迫力ある藤木氏の会見映像がテレビで流れると、カジノ反対が大多数(各種世論調査による)の横浜市民からは、「久しぶりに本当に感動した」といった声が相次いだ。  8月31日の市内での講演「横浜港の未来に向けて」(主催・自由民権会議@神奈川)では、満員で会場に入れない人が続出。その講演の最後にも藤木氏は「(カジノ誘致阻止を)私は命がけで、一人でやります。死ぬ時は一人で死にます」「いつ死んでもいい覚悟。本当は嫌だけど、覚悟しないと何もできない!」と啖呵を切り、大きな拍手が会場に響き渡った。

安倍さんはトランプさんの“腰巾着”でしょう

管官房長官

横浜を「第二の故郷」とする管官房長官

 23日の記者会見で藤木氏は「顔に泥を塗られた。泥を塗ったのは林さんだけど、塗らせた人がいる」と切り出し、その背後にいる有利推進勢力を「ハードパワー」と称した。そこで、筆者は次のように聞いてみた。 ――(そのハードパワーは)地元選出で“影の横浜市長”とも呼ばれている、林市長にも大きな影響力を持っている菅義偉官房長官とだというふうに聞こえたのですが。 藤木会長:それはあなたの自由。 ――菅官房長官は秋田から出てきて、横浜が第二の故郷。若いときからよくご存知かと思います。横浜にお世話になった菅官房長官が、横浜を米国カジノ業者に売り渡すような行為を推進する側に回っている。このことについてどう思われますか。 藤木会長:いま菅さんという名前をあなたが言うから申し上げるけど、とても親しいですよ。いろいろなこと、昔から知っているし、彼もオレを大事にしてくれるし。ただ今、立場がね。(菅氏は)安倍さんの腰巾着でしょう。安倍さんはトランプさんの“腰巾着”でしょう。  そこで、国家安全保障という大きな問題があるでしょう。日本の国は徴兵制がない。徴兵制がない国は世界でいちばん舐められている、国家の中で。この違いが(外国と日本の)国の中核の人たちの(違い)。今の安倍さんも菅さんも、トランプさんの鼻息をうかがって――。寂しいよ。寂しいけれども現実はそうでしょう。いずれにしても個人的な名前は省いて、いまハードパワーが横行している。
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命を張ってでも反対。自分にできることはそれだけだ
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