国内で販売される小麦製品の約7割からモンサントの除草剤「グリホサート」検出

米国の外食店調査では、15社すべてから検出。飲料からも

調査、米国市民団体 外食店のグリホサート

GMO FREE USAが調査した、外食産業15社の全部の店の商品からグリホサートが検出。検出された数値が高かった9社について表にした

 日本だけではない。米国では市民団体「GMO FREE USA」がレストラン等の外食産業15社を調査、すべての店の商品からグリホサートが検出された。 「GMO FREE USA」は、ドミノピザ、マクドナルド、パネラブレッド、サブウェイ、タコベルなど、日本でも事業展開している企業も含めた15企業の商品を検査、全ての店の商品からグリホサートが検出された。グリホサートは食品のみでなく、コーヒーや紅茶などの飲料からも検出されている。

遺伝子組み換え作物の栽培増加で、グリホサートの散布が増える

 グリホサートは除草剤耐性の遺伝子組み換え作物で知られる農薬ラウンドアップの成分。グリホサートに耐性を持つ遺伝子を導入された作物は、グリホサートを散布しても枯れず、雑草のみを枯らすため除草の手間がかからない。  1990年代中頃に開発された除草剤耐性大豆やナタネなどは、この20年の間に広がった。この除草剤耐性を持つ遺伝子組み換え作物の栽培拡大に伴って、グリホサートの散布量も格段に増えている。  特に、遺伝子組み換え作物の栽培国である北米や南米各国では、水や人体からもグリホサートが検出されている。そのほか、出性異常や健康被害についての影響も報告されている。グリホサートの環境や健康への影響に対する懸念が、世界中で高まっているのだ。
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なぜ小麦が「汚染」されたのか?
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