ICRPが原発事故後の放射線防護に関する勧告をアップデート中。パブコメは日本語でOK

除染

多瑠都 / PIXTA(ピクスタ)

一般住民の被ばくに関わるICRP勧告の更新とパブコメ

 既報1既報2のとおり、ICRP(国際放射線防護委員会)が原発事故後の一般住民の被ばくを左右する重要な勧告を更新しようとしている。現在は新しい勧告の草稿が公表され、一般の人たちを含め、ICRP外部の人たちからの意見を広く集めるためのパブリックコメント(以下、パブコメ)が行われている最中である。このパブコメの締め切り(9月20日)まであと20日ほどとなったが、その今、各所で様々な動きが起こるようになっている。 【過去記事】⇒ICRPが原発事故後の放射線防護に関する勧告をアップデート中。一般住民の被ばくを減らす改定が行われる模様 【過去記事】⇒ICRPが原発事故後の放射線防護に関する勧告をアップデート中。 日本国内からの2つの新しい動き  この記事では取り急ぎ、今回のパブコメに日本語でコメントを投稿する方法を紹介したい。くわえて、現時点で入手可能な日本語の関連資料を紹介する。

ICRPパブコメに日本語で投稿する方法

 ICRPは国際機関であるため、通例のパブコメでは英語で書かれたコメントしか受け付けられないが、今回行われる勧告の更新は、日本で起きた原発事故からの教訓に基づくものとなるため、日本の特に一般の人たちへの配慮から、日本語のコメントも受け付けられることとなった。この件は、ICRPが最近公開したページ(報告書草案「大規模な原子力事故における人と環境の放射線防護」の主要部分の日本語訳)の中で告知されている。  そのページにはまた、新勧告の草稿から主要部分を抜粋して日本語訳したものが掲載されている。この日本語訳は、長大な草稿全体から「目次」、「要点」、「総括的要約」、「結論」を抜き出して訳したものである。草稿の全ページ数と比べると、訳されたのはかなり小さな一部であり、いささか物足りなくも感じるが、「英語が全くダメ」というような方にはそれなりに役に立つのではないだろうか。  なお、この日本語訳は今回の勧告の更新作業に直接携わっている甲斐倫明教授と本間俊充氏(お二方ともICRPの日本人委員である)によるものである。
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パブコメへの参考資料
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