終戦記念日、コリアンタウンから“戦争を見つめる”
1945年8月15日正午、昭和天皇が玉音放送で終戦の詔書を音読した。それから74年後の2019年。当時とは比較にならないほど、日本の経済と文化は大きく発展を遂げている。
8月15日、終戦記念日当日。靖国神社には右派から左派まで様々な団体の人たちが訪れ、政治活動を行った。昨今、右派による在日コリアンへのヘイトが目立つ。
同じ8月15日も、韓国人にとっては「大日本帝国からの独立を取り戻した」光復節(北朝鮮では解放記念日)となり、ナショナリズムが喚起される日でもある。
多くの在日コリアンが住む町である東京都新宿区にある大久保。そこにいる人たちは、74回目の終戦記念日をどのように捉えていたのか。
戦争を全く知らないZ世代。ジェネレーションギャップでは片付けられないモヤモヤ
コリアンタウンにある教会。いるのは日本人だけ。過去の過ち認めるべき
次に訪れたのは、淀橋教会。JR大久保駅北口を出て、すぐ横にある建物だ。韓国の主要宗教は、キリスト教。教会にいるのは韓国人ばかりと思っていたが、訪れてみると教会内にいたのは日本人だけということに驚く。淀橋教会にいた男性に、外国人差別などを見聞したことがあるかどうかを聞いてみた。
取材に応じてくれたのは、西荻窪から来たおじいさん。現在87歳とのこと。キリスト教の賛美歌を歌う団体に所属している。
昨今、罪なきコリアンに対する罵詈雑言がインターネット上に大きく現れ、右翼団体のヘイトスピーチが目立つ。
「まだそんなことを言う人たちがいるんだね、昔はよく来てたけどさ。令和の時代にもなってみっともないよね」
おじいさんが所属している団体には、外国籍の人物もいるとのこと。しかし、今まで在日コリアンに対する差別などは聞いたことがないと話してくれた。
「日本が韓国や北朝鮮に対して良いことも行ったが、悪いこともそれ以上に行ったと思う。日本はその点に関して反省が足りないのではないか。今のヘイトスピーチ活動は”自分のことを棚に上げた発言行為”。とんでもない」
戦時中の日本の行為は許されるものではない。非人道的な行為をしたのも事実。そこに視点が向いてないと話すおじいさんは、的を得ているのかもしれない。
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