しかしトランプ大統領は、先の大統領選の最中から「日本が同盟のコストを払わないなら、在日米軍を撤退させる」とも主張していた。今年6月のG20サミットでも「日米同盟は片務的で不公平」「米国が攻撃を受けていても、日本はソニー製のテレビでそれを観ていられる」等の発言をしていた。
そこまで言うなら、日米同盟を破棄して在日米軍を撤退させれば良い。だがその場合に困るのは、むしろ米国のほうだ。
トランプ政権がどこまで傲慢にふるまうのは、日本の政府与党やマスコミがどこまでも弱腰だからであろう。在日米軍基地や日米同盟については、単なる「日本を守ってくれるもの」という認識しかなく、米国側の理不尽や要求に対して正当な反論もできない。
いわゆる「徴用工問題」に端を発する韓国への強硬姿勢の10分の1でも、日本政府は米国に対して言うべきだ。日本としては本来、在日米軍に対して基地の使用料を取り立てるくらいがちょうど良いくらいなのである。