在日外国人、医療費未払いはごくわずか。厚労省調査による医療機関側調査との差明確に

「何科に行けばいいかわからない」という悩みも

 日本に在住したり、旅行で訪日したりする外国人が増えるなか、彼らが安心して病院を受診できるような体制作りが急務となっている。  日本に住む外国人向けの求人情報サイトを運営する「YOLO JAPAN」は8月6日、日本の医療サポートに関する調査の結果を発表した。調査は、今年4~5月にかけてインターネット上で実施し、75か国529人から回答を得た。  病院で困ったことを聞くと、回答者のおよそ半数である264人が「日本語が話せない・外国語対応できる人がいない」と答えた。次いで、「何科に行けばいいかわからない」(156人)、「待ち時間が長い」(137人)、「治療費・保険料が高い」(120人)の順に多かった。

「医師、看護師に症状を説明する事ができなかった」

 具体的には、「医師、看護師に症状を説明する事ができなかった」(ブラジル、男性、40代)といった声が寄せられた。 「説明が日本語で書かれているため、薬をどのように服用すればいいのかを知りたかった。しかし、薬剤師は、私が何を聞いているのかを理解してくれなかったためスマホを用いて翻訳しなければならなかった」(ジャマイカ、女性、20代) 「スタッフの人達が英語を話せず、理解できなかったため、皮膚科で書類を埋める事も症状を伝える事もできなかった」(インド、女性、20代)  また台湾出身の20代男性は「保険が入っても診察費用が高くて、初診料があるのにびっくりしました。台湾の場合は保険あるので、基本的に日本円1000円程度で診察してくれます」と医療費の高さに困惑していた。
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医療費の未払い「一度もない」が約9割
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