過去に障害者が大臣を務めた経験がある。決めつけをするな
「やらせてみなくては分からないと思います。今の時点で決めつけるのはおかしい。過去にも障害者が大臣を務めた事例もある」
一方、「障害者に議員は務まるのか」といった声もある。これに対して上田さんは、やってからではないと分からないのではと答えた。
1999年と2000年の小渕・森内閣で郵政大臣を務めた八代英太氏がいる。36歳のアナウンサー時代に偶然の事故でケガを追ってしまい、脊髄を損傷し車椅子生活を余儀なくされた。しかし、逆境に負けることなく、八代氏はアナウンサーの仕事を全うする他、福祉の充実の必要性を考え選挙に出馬。参議院議員、衆議院議員、大臣と上り詰めたのだ。
もし、ふなごさんが当選した場合、文字盤を使用しての会話となるため、討論にかなり時間がかかることが予測される。ふなごさんが話し終わるのを”待つ”ことに対して、相手側は合理的配慮を求められる。最初は「コスパが悪い」と思われるが、いずれこの光景が当たり前になってくる。これこそ山本太郎が言っていたスタンダードのことなのだろうか。
「最初はね、腫物に触るみたいな感じ。どう接していいか分からないんですよ。私もわからなかったもん。だって全身車椅子で介助者いて、コミュニケーションしたことないから。文字盤通じて会話するとかも」
山本太郎は初めて障害者と出会った時、かなり戸惑ったと話す。過去に障害者と触れ合う機会が少なかったからだ。
これは他の人にも言えることであり、差別が起こる一つの原因は、接触回数の少なさだろう。またれいわ新選組の特定枠第二位である木村英子さんは、「差別は、分けられたことが全ての始まり」と話している。そう、私たち健常者は、昔から「○○には無理だろ」とレッテルを張り、障害者と疎遠の生活を送ってきたのだ。
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今回、山本太郎が参議院議員になるには、最低でも約300万票が必要。「特定枠1のふなごさんと2の木村英子さん」が当選しないと、彼は参議院議員にはなれない。近年の参院選で得票数を200万以上とった事例は数少なく、山本太郎氏が当選する確率は低いと考えられる。今回はまず2名を参議院に送り、政党要件を満たすことで衆議院もしくは都知事選の出馬を狙っているのかなど、あらゆる憶測が飛び交っている。
いずれも、れいわ新選組が多くの票を獲得した場合、国会が大きく変わることは間違いないだろう。
ジャーナリスト。ミレニアル世代の社会問題に興味がある。ネットメディアを中心に、記事の寄稿・取材協力を行っている。