かわいがられる部下と拒絶される部下。違いはたった5秒のフレーズに

 仕事中、上司とちょっと話をしたいという場面があるだろう。念のために確認をしたり、早めに上司の耳に入れておきたいと思ったり、簡単な指示を得たいというような場面だ。

上司とすんなり話せる部下は何が違うのか

photo via Pexels

 長い時間がかかるわけでもないし、事前に都合を聞いたり、会議案内を送るほどでもないと思って上司に声をかける。そんなとき、たいていすんなりと上司が聞いてくれて話がすぐ終わる人もいれば、ほとんどの場合で上司から嫌な顔をされたり、「忙しい」「後にしろ」と拒絶されたりする人もいる。  この違いを「いい上司、悪い上司に当たったからしょうがない」と諦めている人が多い。しかし、同じ上司に対して別の部下が話しかける場合でも、ある部下に対しては、スムーズにその場ですぐに話が進み、別の部下に対しては、拒絶されて疎まれるということがよくある。  「上司と部下との相性の良し悪しだ」「上司はえこひいきしている」「差別だ」「特定の部下へのハラスメントだ」という声が聞こえてくるが、スムーズに話が進む部下はどの上司に対してもすんなりと話しが進み、上司から拒絶される部下はさまざまな上司から「後にしろ」と言われてしまうことが多い。どうやら部下の側に問題がありそうだ。  部下が上司とちょっと話をしたい場面で、部下が上司に話しかけている内容を分解してみると、上司にすんなり受け入れられている部下と、拒絶されている部下とで大きな違いがあることがわかった。

BIGPRがわかれ道に

 拒絶されることの多い部下は、上司のそばに寄っていきなり話したいことを伝えるか、「ちょっとよろしいでしょうか?」とひと声かけて話したいことを伝えるが、すんなり受け入れられる部下はBIGPRを伝えて上司の意向を確認してから話したい内容を伝えているのだ。 B:Background=背景 話しかけることになった背景や経緯を伝える I:Introduction=自己紹介 今の気持ちや状況を伝える G:Goal=目的 何の目的で話したいかを伝える P:Period=時間配分 何分くらい話したいか伝える R:Role=相手に期待する役割 相手にしてほしいことを伝える  話しかける部下からすると、事前に都合を確認したり、アポをとるほどではないから突然話しかけているわけだが、突然話かけられたり、「ちょっとよろしいでしょうか?」と言われただけで話しかけられる上司からすると、いったいなにの目的で話しかけられているのかわからないので不安になる。その不安が拒絶につながる。
次のページ 
上司にかわいがられる部下はBIGPRを実践している
1
2
ひとつの質問で合意形成できる! ビジネススキル急上昇 日めくりドリル

ひとつの質問で、合意形成できる! 1日1問で確実にデキるようになる! 年間100社・5000人、20年以上実践してきた能力開発プログラム