子連れでのフライトでは、筆者もあたふたしたことがある。昨年8月、息子が1歳2か月のときに、妻の実家がある福岡県まで羽田空港から家族で向かったときのことだ。
息子の昼寝時間に合わせて予約をとり、搭乗口付近で寝かしつけを試みたが、いつもと違う環境からか息子はまったく寝ない。人が密集し、暑苦しい機内で息子はストレスを感じてしまい、離陸とともに激しく泣き始めてしまった。
このとき真っ先に思ったのが、「周りの人の迷惑になってしまう!」ということだった。立ち上がってあやそうにも、シートベルト着用ランプがついているため座席から動けない。「お願いだから泣き止んで!」と心の中で叫んだ。
シートベルト着用ランプが切れた後、妻と交代で息子を抱っこして機内の一番後ろにあるスペースに行き、あやし続けた。泣き始めてから20分ほど経ち、息子は眠ってくれた。実際には周囲の方があやしてくれたほか、「うるさい」「泣きやませろ」などと言われてはいないが、他の乗客の迷惑になってはいけないと想像以上にストレスを感じた。
帰りのフライトでは、別のアクシンデントがあった。行きよりもスムーズに座席に座り、息子は機嫌よく過ごしていた。離陸時にも泣かず、このまま寝かしつけられると妻と安心していたら、なんだか臭う。搭乗前にオムツを変えたばかりだったが、息子は再びウンチをしていたのだ。
まさか機内でオムツ交換するとは思わず、そもそもトイレに交換台があるのかもわからなかった。客室乗務員に質問すると、「ございます」と笑顔で答えてくださり、とても安心した。トイレは狭く、さらに揺れもあって交換にはちょっと手間どったが、オムツ交換台があるとは思わず、本当に助かった。
子連れでの飛行機移動をスムーズにするには、どうしたらよいのか。リリースでは、さまざまなアドバイスが寄せられている。
「長いフライトでは寝ないことが多いので、いつも遊んでいるおもちゃ、ビデオなどを持っていくといいですよ」(70代・女性)
「準備万端にすること。持ち物とか、食べ物とか、いつも使っているものを持っていく。海外ではなかなか思ったようなものが手に入らない」(30代・女性)
いつも遊んでいるおもちゃやお菓子はぐずったときの救世主となる。絵本も心強いアイテムになるだろう。
今年の夏に旅行や帰省で飛行機に乗る予定の方は、便利なサービスを使って楽しいフライトを過ごしてはどうだろうか。
<文/薗部雄一>
1歳の男の子を持つパパライター。妻の産後うつをきっかけに働き方を見直し、子育てや働き方をテーマにした記事を多数書いている。