「空売り屋」の異名を持つ凄腕投資家が教える「トレンド転換点」の見極め
日経平均は平成最後の4月相場で2万2000円を回復したものの、その後下げ調子。米中衝突で主要通貨も下げ基調。買えば儲かる金融商品はまず見当たらない。こんな状況で稼ぐには売りしかない。下げ相場でも稼ぎ倒すカラ売りマスターたちの手法を魂に刻むべし!
「カラ売りを覚えるメリットは下げ相場でも稼げるというだけでありません。買いで入るときにも役立つ。いつカラ売りを仕掛けられるかわかるため、利益確定のタイミングがわかってくるんです」
こう話すのは、美人投資家と知られる「空売り屋めぐみん」氏。株好きだった両親の影響で20歳過ぎから株式投資を始め、現在では年間数千万円~数億円稼ぐ凄腕トレーダーだ。「空売り屋」の看板を掲げたのは昨年のこと。
「ツイッター上でカラ売りを仕掛けた銘柄を報告し始めたら、結構な確率で的中してしまったんです。以来、『空売り屋』と言われるようになりまして」
実際、ツイッターをさかのぼっていくと、売り銘柄が目立つ。
「売りの比率が高めなのは、上げるときよりも下げるときのほうが早く値幅を抜きやすいから。下げ始めた銘柄に売りでついていく、というのが私の得意とするトレードと言えるかも」
では、めぐみん氏はどんな銘柄にカラ売りを仕掛けるのか?
「基本、逆張りすることはありません。つまり、上昇トレンドにある銘柄を売り浴びせたりはしない。必ず、トレンドが下に転換したのを見極めてから売りを仕掛けます。その目安となるのが、一目均衡表の『転換線』。ローソク足が上から下に突き抜けてきたらトレンドが転換しつつあると判断。一気に下げ足を速めるようなら売りでついていき、反転して戻り高値をつけにきたら、直近高値を上回らなかったことを確認して戻り売り。一目の転換線、基準線、5日ないし25日移動平均線(SMA)に下からタッチしてきたら売りで入る。その後はある程度下げたら買い戻し、反転したらまた売り仕掛けを繰り返して売り下がっていくイメージです。 ’17 年末に週足で一目均衡表の転換線を下方ブレイクして長期下落トレンド入りしたニチリン(5184)では、かなり稼がせてもらいました(笑)」
加えて、信用買い残と売り残の“取組状況”を確認するとカラ売り銘柄をスクリーニングしやすくなるという。
「株価が高値をつける過程で信用買い残が急激に増えた銘柄は要チェックです。それから3か月経過しても買い残が減らず、値下がりもしていなければカラ売りのチャンス。制度信用取引だと決済期限が6か月ですから、残り3か月で買い方は手仕舞いしないといけないのに利益確定できていない状況。ひとたび下げ始めたら手仕舞い売りが出やすいので、買い残が多いほど、下げのスピードは増していきます。ただし、売り残が急増して逆日歩がついた銘柄は売りの圧力低下に繫がるので要注意」
<逆日歩をチェックせよ!>
逆日歩(品貸料)はカラ売り用の株が不足したときに発生する臨時のコスト(参照:カラ売りの達人が語る「売り」の魅力とポイント)。日本証券金融HP上の「貸借取引情報」で詳細をチェックすることができる。「品貸料率」は100株を「品貸日数」の間、取引する際に発生するコスト。これが急騰すると信用売りコストが上昇して売り方は手仕舞う傾向にあるため、価格が上昇しやすい。
一目均衡表と移動平均線を駆使して順張りで売り倒す!
転換線を目安にトレンドを見極める
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