「新興国バブル」破裂の可能性
2014.12.30
資料参照>。しかし最近にかけて、中国の高度成長の一巡、一方で米経済の復活などから、新興国時代とされた評価の見直しも始まった。
※<資料>はコチラ⇒http://hbol.jp/?attachment_id=19548
以上のように、旧エネルギーの評価見直し、そして新興国時代の評価見直しのなかで、豪ドルは続落してきたわけだ。普通に考えると、それは異例の購買力平価以上の豪ドル高が長期的な過大評価、つまり「バブル」だった可能性を試す動きではないだろうか。
仮に、購買力平価以上の豪ドル高が「バブル」だとしたら。足元の購買力平価は0.77ドル程度だから、それを豪ドルが大きく下回るまで、「バブル破裂」の豪ドル下落は続く見通しになるが、果たしてどうか?(了)
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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など
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代表的な資源国通貨である豪ドルが、対米ドルで0.8ドルを割れそうな水準まで下落してきた。この背景の本質は、「新興国バブル破裂」ではないか。
最近にかけての豪ドル下落は、原油価格に代表される資源価格の急落が主因だろう。資源価格急落で、代表的な資源国通貨が急落するのは納得できる。問題はなぜ資源価格が急落したかということ。いわゆる「シェール革命」に象徴される新エネルギー登場で、原油など旧エネルギーの評価見直しが一因とされる。
そもそも資源国通貨や新興国通貨の多くは旧エネルギーとの関係が深い先が多い。そうであれば、旧エネルギーの評価見直しは、根本的な資源国、新興国の評価見直しにつながる可能性がある。
それにしても、豪ドルが対米ドルで長期的な上昇トレンドを始めたのは2003年前後だった。それは、新興国時代を象徴するBRICsという言葉が一般化し始めたタイミングとほぼ重なる。
そんな新興国時代において長期上昇傾向となった豪ドルは、2008年のリーマンショック前後の一時期を除き、ついには異例の米豪消費者物価の購買力平価を大きく上回る展開が続くところとなった<ハッシュタグ