「座って接客」はアリ? ナシ? 日本式接客について訪日外国人に聞いてみた
スーパーなどのレジ係。店員が高齢であったり、お客さんのいないときは座っていてもいいのでは……? そんな投稿がSNSで話題を呼んでいる。果たして日本の接客は「トゥー・マッチ」なのだろうか?
日本の接客は過剰すぎるのか? そんな議論のなかで多く挙がったのが、海外の接客と比較する声だ。実際、海外ではどのようになっているのか、そして、本当に日本の接客は過剰すぎるのか、外国人の声を集めてみた。
「実は今、ちょうど“Convenience Store Woman”(『コンビニ人間』)を読んでいるんです。朝から晩まで立ちっぱなしで『いらっしゃいませ〜』『お箸いりますか〜』とか言っていたら、自分は発狂してしまうと思います。お役所仕事というか、マニュアルでやっているだけの接客は必要ないと思います。海外ではチップの文化があるので、当たり前ですがチップがもらえるレストランなどと、そうではないスーパーなどでは接客内容に差があります。ものすごく接客にこだわるなら、それだけ給料も上げるべきなんじゃないでしょうか」(アメリカ人・男性・38歳)
低価格、低賃金の店舗で高い接客サービスを期待するのはお門違い。そんな声は他の外国人からも挙がった。
「ポーランドでは、キヨスクとかスーパーにいるおばちゃんなんて座っているのが当たり前だし、こっちから『こんにちは』と声をかけないと何も話さない人だって珍しくない。感じが悪いなと思うこともあるけど、給料が低ければそういうものだって共通認識があるから、接客態度に怒る人はほとんどいません。あと窓口対応などでも、休憩時間になればお客さんの前でもご飯を食べたり、スマホをいじったりする。仕事がこなせていれば、あとは文句を言われる筋合いはないという考え方なのかもしれません」(ポーランド人・女性・29歳)
また、外国人にとっては、オーバーアクションな接客が滑稽に映っている面もあるようだ。
「お店に入ると店員みんなが『いらっしゃいませ〜〜!!』って絶叫するじゃないですか? あれはなんだか面白いですよね。こっちが食事をしている間も、人が出入りするたびに叫び続けるから、ビックリしますよ。叫ばれる側は気持ちいいものなんですか?」(フランス人・男性・33歳)
活気があふれているようにも感じられるが、たしかに接客するうえで全員が同じ言葉を繰り返し叫び続けることに深い意味があるかは微妙なところだ。
「海外だと、一人の店員がテーブルについて、食事の味はどうか、何か問題はないかという話をします。客側も何かメニューなどで注文があれば、遠慮なく言う。意味のあるやりとりですし、個々人同士のコミュニケーションなんです。全員が大声で同じフレーズを叫ぶことには、あまり意味が感じられません」(アメリカ人・女性・30歳)
合理性という観点だけでは計り知れない部分もきっとあるだろう。しかし、価格や人件費を考えた場合、高級レストランと格安チェーンで同じ接客が求められるというのは、ビジネスとしておかしな話だ。
客の前でスマホいじりも当たり前
大声での挨拶は無意味?
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