「本命は、リニア新幹線工事で特需の恩恵を受けるダイセキ環境ソリューションです。リニアの走行の8~9割はトンネル内になる見込みで、工事で大量の土砂が出ます。その中には人体に有害な物質も含まれている恐れがある。同社は汚染されている土砂の浄化を手掛けており、工事が業績を大幅に拡大させる可能性が高いでしょう」
同社の足元の業績はパッとしないが、数年先を見越せば景色がガラリと変わるはずだという逆張りの発想だ。’19年3月期は最終赤字に陥ったIMAGICA GROUPも然り。
「同社は映像制作に関するあらゆることを手掛けており、4K、8Kの映像機器販売は追い風です。M&Aで傘下に収めた字幕・翻訳サービスの世界最大手・米国のSDIメディアの業績回復が待たれるところ。まさに、これからでしょう」
ほかにも絶好調なのに割安放置のキトーや、経営者のカリスマ性が光るくふうカンパニー、話題のキャッシュレス決済関連など、坂本氏が選んだ銘柄は実に多彩。バスケット買いの妙味だ。
※株価などのデータは2019年6月17日終値時点
●ダイセキ環境ソリューション(東証1部・1712)
目標価格 1200円
液状産業廃棄物の処理を手掛けるダイセキから分離独立して発足し、汚染土壌の調査から浄化処理まで一貫して展開。社の地盤が名古屋で、ほとんどが地下走行となるリニア新幹線建設工事で発生する大量の土砂処理を担う模様で今後の伸びに期待
現在株価 617円
売買単位 100株
いくらで買える? 6万1700円
予想PER 20.25倍
予想PBR 0.89倍
予想配当利回り 0.96%
●キトー(東証1部・6409)
目標価格 2900円
クレーンやチェーンブロックなど、モノの搬送に用いる機器を製造販売している。新興国を中心に需要が旺盛で、海外生産を拡大。’19年3月期の経常利益は前期比51%超も増加し、今期も2期連続で過去最高益更新の見込みだが、PERは1桁で超割安
現在株価 1680円
売買単位 100株
いくらで買える? 16万8000円
予想PER 6.81倍
予想PBR 1.14倍
予想配当利回り 3.34%
●IMAGICA GROUP(東証1部・6879)
目標価格 1700円
映像制作サービスからソフト、システムの制作・販売などを手掛けており、’15年には字幕・翻訳サービスの世界最大手のSDIメディアを買収。五輪閉会までは4K、8K普及が追い風となるし、世界各地域で映像作品の翻訳需要は拡大傾向にある
現在株価 556円
売買単位 100株
いくらで買える? 5万5600円
予想PER 14.37倍
予想PBR 1.03倍
予想配当利回り 0.85%