休日に寝だめをすると“時差ボケ”になる。新しい睡眠の常識とは

休日に寝だめをしても脳は休まらない

 平日の睡眠時間が不足している人の中には、休日に“寝だめ”をする人も多いのではないだろうか。筆者も休日は昼過ぎまで眠っていることが多い。しかし石川さんによると、“寝だめ”をしても、脳は休まらないという。 「休日は平日よりも2~4時間遅く起きる人が多いのですが、寝だめをしても脳は休まりません。それどころか平日と週末で起床時間が異なると“時差ボケ”になることがわかっています。これを『ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ボケ)』といいます。月曜日に早起きして時差ボケした場合、水曜日まで影響が残るといわれています。休日も起きる時間を一定にした方がよいでしょう」  「目覚め方改革プロジェクト」によると、ソーシャル・ジェットラグとは2006年にドイツのティル・ローネベルグ博士が提唱した概念。就寝・起床時刻の “ズレ”が長くなるにつれて、BMIが高くなり、体脂肪の量も多くなるという研究結果も出ているという。

「睡眠のゴールデンタイム」、最新の研究では否定されている

 朝方と夜型は遺伝子で決まっていることも明らかになった。朝が得意な朝方の人は全体の36%、夜型は16%で、中間の人が半数近い48%を占めるという。朝方の人は午前10時頃に、夜型の人は午後5時頃に死亡する危険が高くなる。  筆者はいつも2~3時に就寝する夜型。「睡眠のゴールデンタイム」と呼ばれる午後10時~午前2時に眠っていないことをいつも気にしていた。しかし最新の研究では、何時に就寝してもよいことがわかったという。必ずしもゴールデンタイムに眠っていなくてもいいということだ。  イベントを開催したコアラスリープは、2015年にオーストラリアで生まれたマットレスメーカー。同社のマットレスは、振動を吸収することに特徴があるという。ワイングラスをベッドの上に置いて、近くで飛び跳ねても倒れないというPR動画で話題になった。  日本には2017年の10月に進出。実店舗を構える寝具メーカーが多い中、オンラインのみで販売している。 <取材・文/HBO取材班>
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