出発地丹東の旅行会社に独占購入されてしまった国際列車であるが、丹東の旅行会社へ取材すると切符を購入する方法はないわけではない。
「硬卧は出発地である地元旅行社が独占購入権を獲得できますが、個室の軟卧(2段ベッド席)は、丹東駅が販売・管理をしています。独占権は与えられないので買うことができますよ」(丹東の旅行会社)
中国の鉄道駅は、その地域の鉄道局が管理しており、鉄道局は北京に本社がある国営企業なので、丹東市政府(役所)や国家旅遊局(観光庁相当)とコネがあれば、グリーン席相当の個室の切符は買うことができるのかもしれない。
さらに話を聞くと、平壌発の帰路は、北朝鮮側に切符販売権があるので、日本人でも3段ベッド席へ毎日乗れるとのこと。
もっとも中国のことなので、今は独占されて買えない切符もいつの間にかなし崩し的に買えるようになる可能性は高いと思われる。しかし、それでも外国人訪朝者が中国人旅行者激増によって思わぬ余波を受ける日はしばらく続きそうだ。
<取材・文/中野鷹(TwitterID=
@you_nakano2017)>
なかのよう●北朝鮮ライター・ジャーナリスト。中朝国境、貿易、北朝鮮旅行、北朝鮮の外国人向けイベントについての情報を発信。東南アジアにおける北朝鮮の動きもウォッチ。北レス訪問が趣味。 Twitter ID
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