IT開発者の多くが知っている「GitHub」とは?
さて、ここまで何の説明もなく「GitHub」という言葉を使ってきた。しかし、そもそも多くの人が、その存在を知らないだろう。そこで「GitHub」というサービスについて解説する。
「GitHub」は、2008年4月に設立された米国企業である。2018年6月に、マイクロソフトが75億ドルで買収したことは、大きなニュースになった。
「GitHub」はIT開発者向けのプラットフォームで、開発データのバージョンを管理したり、ソースコードを共有、頒布したりすることができる。同Webサイト上では、開発者ごとのページがあり、SNSの機能も有する(参照:
Wikipedia)。2019年4月の時点で、3600万人のユーザーが利用しており、私もアカウントを持っている(参照:
GitHub)。
ウェブサイトのアクセス数をランキングしていることで有名な「
Alexa」では、執筆時点で世界第47位となっている(参照:
Alexa)。IT開発者以外は知らないサイトだろうが、業界では中心的な存在である。
「GitHub」を知るには、「Git」というソフトウェアを知らなければならない。「Git」は、Linuxカーネルを開発したリーナス・トーバルズが開発した。「Git」はバージョン管理システムと呼ばれる種類のソフトウェアだ。
プログラムやそのデータなどの変更履歴を記録し、過去の状態に復元することができる。また、デバッグ用に開発を分岐したり、作成したプログラムを結合したりできる。「Git」は分散型のシステムを採用しており、ネットワーク越しに同期をすることで、複数の環境で同じデータを維持できる(参照:
Wikipedia)。
「GitHub」は、この「Git」の機能を利用しつつ、開発環境の提供や、SNS機能などの複合的なサービスを提供している。「GitHub」はプログラマーの間でデファクトスタンダードの地位を確立しており、多くの人が利用している。そのため「GitHub」で公開している成果物やソースコードを企業が見て採用を決める「GitHub採用」がおこなわれていたりする。