「子ども作っちゃうところだったよ」 ヤマト運輸のセクハラ、被害女性は雇止めに

人手不足で休憩が取れない 労基法違反の実態も

 労働基準法では、8時間以上の働く場合、1時間以上の休憩を義務付けられている。しかし女性が働いていた東京ベース店では、業務量が多く、パート社員は休憩をきちんと取れていなかった。  しかし1時間の休憩を取ったものとして給与が計算されていたため、賃金の未払いが生じていた。この点はヤマト運輸も認め、未払いの賃金を東京ベース店のパート社員全員に支払うと約束。休憩が適切に取れるように、人員配置を見直すことも約束した。

被害者が不利益を被らないような対応が求められる

 今回、セクハラは認められたものの、被害に遭った女性が雇止めにあっている。被害を相談したときにきちんと守られなければ、被害者は声を上げられず、泣き寝入りせざるを得なくなってしまう。  今年4月24日に可決された女性活躍・ハラスメント規制法案では、セクハラやマタニティーハラスメントで被害を相談した従業員への不利益な取り扱いを禁止している。今後、企業は被害にあった人が不利益を被らないよう対応することが求められる。 <取材・文/HBO取材班 photo by Lombroso via Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
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