まんが/榎本まみ
弁護士・大貫憲介の「モラ夫バスターな日々」<12>
30年の弁護士経験から、誤解と非難をおそれずに言おう。
日本男性にはモラ夫が多い。そのため、日本女性は結婚に希望を持てず、生涯未婚率が劇的に上昇し、日本は少子高齢化に陥っている。日本の人口は、今後30年間で、約3分の2になる。目を覆うばかりの衰退というしかない。一言で言うと、モラ文化、モラ夫が日本を滅ぼすのである。
以下、その理由を述べていく。
失われた30年と言われるこの30年、日本は停滞し、世界の発展から取り残されてきた。しかし、日本の本当の衰退がはじまるのは、これからだ。国立社会保障・人口問題研究所によると、2015年1億2,709万人であった日本の人口は、2040年には1億1,092万人、2053年には8,808万人になる。しかも、高齢者の割合は、年々上昇していく(
参考)。
日本社会は、これから激しく縮小していくのである。おそらく、経済力は大きく落ち込み、社会の縮小に伴う社会的軋轢は凄まじいものになるだろう。世界的投資家のジム・ロジャーズ氏は、日本の借金は増え続け、人口は減少し続け、日本は50年後に消滅する、と予言する(
参考)。
人口減少、少子高齢化の原因は、生涯未婚率の上昇にある。
1970年に男性1.7%、女性3.3%であった生涯未婚率は、その後、2015年には、男性23.4%、女性14.1%に上昇した。男性の約4人に1人、女性の約7人に1人は結婚しないのだ。今後も、上昇傾向は止まらないだろう。
(※内閣府少子化社会対策白書)
では、なぜ結婚しないのか。
未婚者に結婚していない理由を尋ねると、断然トップの理由は、「適当な相手に巡り合わない」である(20~39歳の未婚男性53.5%、同、未婚女性55.1%)。
(※結婚・家族形成に関する意識調査報告書)
適当な相手に巡り合わないとはどういう意味だろうか。幸福な結婚をイメージできる異性が身近にいないということだろう。