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「カリオカのトランプ」と呼ばれるブラジルの極右大統領、ボルソナロ大統領の発言がまた物議を醸している。
ブラジルの道路に設置されている全ての自動速度取締機を撤収するというのである。理由は聖週間の期間中に交通事故が11%減少したということと、運転を愉しむためだという。
「レーダー(自動速度取締機)は人を守るためだといった拡大評価をしている。あれはお金を飲み込む機器だ。だから年始から撤去のプロセスを実施したい」とボルソナロは表明し、「私はブラジルの人たちが運転することを愉しんでもらうことと望んでいる」と大統領令であるかのように言い渡したのである。(参照:「
Taringa」)
ボルソナロらしい考えを披露しているが、聖週間の期間中は里帰りとかレジャーで休みが始まる日と終了する日は車の移動が多いが、それ以外の休みの期間中は車の利用は少ない。よって、交通事故の件数が通常より減るというのは当然のことである。
つまり、聖週間の期間中に交通事故が減ったから自動速度取締機を撤去するという理由にはならないはずである。
しかし、そんなロジックの破綻はボルソナロは気にしない。
つまるところ、ボルソナロ大統領は自動速度取締機があるためにスピード違反が気になって運転を愉しめないということらしい。
というのも、ボルソナロ一家は最近5年間に44回交通違反を犯しているのだ。ブラジル紙『Folha Sao Paulo』が明らかにしたところによれば、その内の24回がスピード違犯で、その4回がボルソナロ自身が大統領になる前に犯したもの。さらに、20回は大統領の家族が違犯しているのだ。また、ボルソナロ自身は1回はバスやタクシーの専用車道に侵入そしてもう1回は信号無視ということで交通違反の常習犯ということになる。(参照:「
Taringa」)