「安倍首相は“エセ保守”。心を動かすものが何もない」。籠池泰典・森友学園前理事長が安倍首相批判

籠池氏「“忖度道路”も、どこかで首相による命令があったのではないか」

籠池氏の歌

安倍首相の応援演説を聞いた後、囲み取材に応じで自作の歌を披露する籠池氏

――“忖度道路”と呼ばれた下関北九州道路(第二関門橋)については? 籠池:今までの政権はしっかりとしていたから、プライマリーバランスを考えていたでしょう。それが安倍政権になって「10年、20年経ったら誰も覚えていない」ということで、大物政治家の地元にどんどん立派な道路ができていくわけですよ。命令なしに進められる“忖度道路”と言われていますが、忖度じゃない。(安倍首相が)命令しているんだもの。  命令が最初にあって、それから忖度がある。私の森友事件もそうです。命令が財務省にあって、忖度が始まった。それと(下関北九州道路も)まったく一緒です。 ※野党側の追及では、安倍首相が直接指示をしたという証拠は出てきていないが、籠池氏は森友事件に関する自身の体験から「どこかで首相による命令があった」と確信しているという。 ――大阪12区補選に、野党統一候補として宮本岳志・前衆院議員(共産党)が出馬しました。 籠池:宮本前衆院議員には、森友問題を大きく展開された功績がある。宮本さんは武士道に則って、衆議院議員を辞めて大阪12区補選に出たわけでしょう。野党糾合(結集)のためでしょう。それはやっぱり評価せなあかん。勝ち負けは別にして、その心意気は凄いものがある。立派だ。武士道の精神だ。  最後に籠池氏は、首相街宣を聞いた今日のことを一句に凝縮させて色紙に書き、「春清し 心のさざなみ いかにすらむ」と読み上げた。そして「その心境は『春は清清しくて心地いいのだけれども、今日の演説、そして安倍首相の心の中を垣間見て、心がさざなみが立つくらい立っている。これをどうすればいいのだろうか』ということです」と説明した。  歯切れのいい安倍政権批判を続ける籠池氏が、衆参ダブル選挙も取り沙汰される参院選に向けて発信を続けるのは確実。今後もメディア吸引力抜群の籠池氏から目が離せない。 <取材・文・撮影/横田一> ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
ジャーナリスト。8月7日に新刊『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)を刊行。他に、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)の編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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