統一教会イベントで2世信者を激励した議員に「信者運動員使用」疑惑浮上。本人を直撃<政界宗教汚染~安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第9回>

 前回触れた統一教会2世信者激励代議士による17年衆院選での信者運動員使用疑惑。18年4月、練馬区議補選で元秘書の選挙応援を行う当該国会議員に直当て取材を行った。  今回はその様子についてリポートしたい。
否定→困惑→無視 直撃の度に態度が変わる代議士

否定→困惑→無視 直撃の度に態度が変わる代議士

「与党筆頭理事」への更なる疑惑を追及

 この時期、衆院予算委員会の与党筆頭理事として最前列に陣取り、質問に立つ野党議員に野次を飛ばしていたのが自民党・菅原一秀議員だ。前々回触れたように菅原は2017年11月3日、永田町の星陵会館で開かれた統一教会・家庭連合の2世信者組織・勝共UNITEのイベント『改憲2020実現大会』に、ゲストスピーカーとして登壇し信者を激励した代議士である。  安倍内閣で厚生労働大臣政務官・経済産業副大臣・財務副大臣を歴任してきた菅原の地元練馬と国会の両事務所に、同改憲大会参加の経緯や教団との関係、支援の有無を質すFAXを送信したが、回答は得られていなかった。

練馬区議補選に元秘書が出馬

 18年4月15日、東京都練馬区で区長選挙と区議会議員補欠選挙が行われた。筆者が注目したのは、菅原の私設秘書を4年、公設秘書を10年務めた柴田幸子(さちこ)が立候補した補選だ。  筆者の質問書FAXが黙殺された経緯を、当時、菅原の練馬事務所の公設秘書だった柴田が知らないはずがない。筆者が菅原の練馬事務所に電話した際に応対したのも柴田だった。

2017衆院選で統一教会信者を運動員として使用か

 選挙運動を展開する柴田の動向を追う過程で、菅原の地元事務所の内情を知る事情通から決定的な情報を得た。17年10月の衆院選の際、菅原が統一教会の青年信者を運動員として使っていたというのだ。  疑惑の運動員に関しては「4~5人のスーツを着なれていない感じの若い男性たち」「地域の人ではないことは明らか」「それまでにいなかった人たち」などと、他の陣営や区民からも違和感を指摘する声が挙がっていた。選挙戦終盤、石神井公園駅に麻生太郎副総理が菅原の応援に来た際も、この運動員たちが目撃されていた。
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教団2世大会への参加は選挙運動員派遣の見返りか?
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