世田谷区議・藤井まな「我、いかにして民泊支持派になりしか」~金欠フリーライター、民泊をはじめる(12)~

ホスト在宅型の民泊であれば何の問題もないことに気づいた

 ここから藤井の考え方が180度転換することになる。 「そこで私は初めてゲストとホストが同じ家の中で過ごすという実態があることを知ったのです。それまでの私自身、そして議会での議論も全て不在型民泊のことばかりで、在宅型ホストについては一切考えたことすらありませんでした。そこで“ああ、在宅型なら一番の懸念だった区民の生命財産が担保できるのかな”と考えるようになりました」  結局、本連載について批判や罵詈雑言を繰り返す御仁は、かつての藤井と同じく「不在型」について色々言っているわけだ。在宅型については批判の一切が当たっていないということに、そろそろ気付いてもらいたいものだ。  ここから藤井は例外規定をもたらすために尽力し、現在の世田谷区においては「区長が特別に認めた場合」商業地域だの第一種低層住宅地域だのに関係なく、民泊事業を行えるようになった。

ラグビーワールドカップで来日する外国人の受け入れ先にも

 五輪のことは誰もが認識しているはずだが、今年はもう一つ大きなイベントがあることを忘れてはならない。「ラグビーワールドカップ」である。 「確かにそうですよね。会場になる都市は、準備ができているのかな……え、柏にもオールブラックスが来るんですか? 一番人気じゃないですか。確かにラグビーなら、日本代表を応援するというよりも、オールブラックスを見たいという人のほうが多いくらいかもしれませんね」  ラグビーに関しては、日本でブームが続いているか、五郎丸がどうなるかというのは一切関係ない。オーストラリアやニュージーランドのラグビー人気は不変である。そして、一般論としてラグビーファンはサッカーファンよりも社会的階層や収入が高い。日本に来ないはずがないのである。  そういえば、筆者の自宅にもラグビー選手が夫婦で泊まりに来たことがある。ラファエルとセリーヌというフランス人夫妻だった。  ラファエルは二十代をずっとラグビー選手として過ごし、膝を痛めて引退した。その後夫婦で世界旅行を続けているという。  その途上でシドニーマラソンにも夫婦そろって出場し、セリーヌが4時間15分、ラファエルが4時間半で完走したとのことだった。ラグビー選手というのは、上半身がごつ過ぎて、膝その他にケガを負っていることが多く、マラソンで夫人のほうが少し早かったのは決して不思議なことではない。フランスもまた、ラグビー大国である。  次回は、民泊によって世田谷区はどのように良い方向へ進むと考えているのか、藤井の話をもう少し続けていきたい。 【タカ大丸】  ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。
 ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は15万部を突破し、現在新装版が発売。最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。10月に初の単著『貧困脱出マニュアル』(飛鳥新社)を上梓。 雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数。
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