写真/AFP=時事
この経由地というのがミソ。結局、GWで高騰するのは日本発着の便のみだからだ。とりあえず一番近い隣国に“脱出”してしまえば、そこから先の航空券価格はほぼ通常通りなのだ。例えばインチョンや北京、上海、台北などを経由地に設定して欧州や北米便を探すのだ。こうすることでトランジットが24時間以上の格安チケットも見つかるというわけだ。また、往路は成田発で復路は関空着といったプランも組み合わせ可能。LCCはレガシーキャリアと違って片道で買うと割高になることもないのでお得だ。さらに言うと、沖縄や北海道も海外経由だとぐんと安くなることもある。
さらに、ケースによっては関空発着便は羽田発よりも価格が安い場合も多い。関東から大阪へは、深夜バスなどをうまく使えば1万円以内で往復も可能なので、候補に入れてもいいだろう。
一方、目的地によっても航空券価格の上昇幅には差があるという。旅行事情に詳しいフリーライターの高島昌俊氏は言う。
「東南アジアの中でも、ビジネス都市であるシンガポール便は年間を通して価格の変動が緩やか。大型連休は、日本からの距離が近いバンコクよりも安いことが多い。例えばシンガポールに行き、船で40分のインドネシア領のリゾート地、バタム島に行くなんてどうでしょう。物価もシンガポールの3分の1でのんびりできます」
また高島氏は、さらに上級編の裏技も紹介してくれた。
「日本発着便をマイルを利用した特典航空券として発券してしまうという方法です。大型連休中は特典航空券もほぼ満席で取れないのですが、日本人観光客に不人気な瀋陽や武漢、広州といったビジネス客が行く中国の都市は意外と予約が取れたりする。そこから先の航空券を買い足せば、行き先の選択肢は広がります。手持ちのマイルがなければオークションサイトなどで購入する人もいます」(注:オークションサイトなどでのマイル購入は航空会社マイレージプランの規約違反にあたる場合も多く、会員資格剥奪などの可能性もあるため推奨するものではございません。4/9 10:39追記)
一方、別のチャンスもある。前出のエイチ・アイ・エスの広報室はこう明かす。
「海外ツアー商品は、40日前まではキャンセル料がかからず、その後、段階的にかかっていく商品が多い。そのため3月下旬以降、キャンセルが出た航空券やツアー商品が再び安く市場に出回ることがあります」
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2 ビジネス都市や中国の都市にマイル利用で行き、そこから先を買う
3 旅行会社のキャンセルが出始めたタイミングを狙う
取材・文/奥窪優木 五月花子
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